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zoom RSS 東大が防衛省に協力拒否 問題は「愛国心」か?

<<   作成日時 : 2014/07/08 16:43   >>

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東大が防衛省に協力拒否 機体不具合究明「軍事研究」と
http://news.livedoor.com/article/detail/9013102/

 
 東大にしてみれば何をいさまら、でしょう。
 共産党に改憲に賛成しろというようなものですよ。

 それを言うならば、軍事に関してはトンデモレベルな教授が東大に結構いるほうが問題でしょう。

 まあ航空技術で軍事はやらないとかいうのは、「ジャングル大帝」でライオンが肉を喰わないとかいうのと同じぐらいの偽善でしかないのは事実です。旅客機だって軍用に転用されているし、ヘリコプターなんぞは軍民の垣根が低い。むしろ民間機の技術が軍用に流れているのが現状です。ただ個々の研究者には拒否する権利があるとは思います。

 サイバーダイン社をつくった三海教授も軍事協力はしないと明言されていますが、では他国がロボット兵器で攻撃してくるに対して生身の自衛官が反撃せざるを得ないような状態にになってもいいのですか、ターミネーターの未来の戦争のような状態になってもそれを是とするのですかという疑問は投げかけてみたいとは思います。
 それでも軍事協力はしないというのであれば、それはひとつの見識だと思います。

 むしろ国立大やら公立教育機関、あるいは個別の研究者に軍事協力を強要する、それを法制化するというのであれあばそれはかなり息苦しい社会になると思います。
 
 ただ我が国は防衛技術開発にやたらとカネをつぎ込まなかったので、高度成長を実現できたというのも事実でしょう。

 ただ防衛省の予算で大学などに研究させるシステムを導入することは必要ですし、拡大すべきです。



 意地の悪い見方をすれば、川重や産業界に打つ手がなく、始めから断ると分かっている東大を悪者にして、C-2がダメだったのは東大のせいや!とか言うためじゃないですかねえ。
  
 
 そもそも防衛省の開発体制に問題があるわけです。
 技本は殆ど基礎研究はしない(できない)、実際の研究開発は民間企業におんぶにだっこです。防衛省が大学に研究を持ちかけ始めたのはつい最近です。
 先の大震災では技本の試作と同じレベルの大学が作ったUGVが原子炉偵察に投入され、技本のUGVは投入されなかった。東芝の偵察ポッドだって技本が主導でしょう。「技本」の研究開発のレベルは疑われてしかるべきでしょう。

 そもそも技本は身内の防衛産業にしか研究をさせてこなかった。経験のない日立や富士重あたりにUGVやUAVを作らせるならば、もっとまともな物を作れる企業や研究機関があった(少なくともその可能性が大いにあった)。にもかかわらず「防衛ムラ」に仕事を振ってきたわけです。
 よそ者の研究機関やら大学やらに予算を使うのはもったいないと思っていたわけでしょう。その結果は散々たるものです。ですがどんなクズができても、過去それを唯々諾々と装備化してきました。

 先の大震災では技本開発=富士重開発のUAVは一度たりとも飛ばなかった。それは信頼性が低かったからです。その前身であるFFOSだって、能力が低いたいがいアレな代物で、実戦では全く役立たずの玩具です。

 御用雑誌のライターさん(MAMORの水野寛之氏のことです)が如何に熱心にポジショントークを繰り返して技本を擁護しても事実はひっくり返りません。



 そもそもCX/ PXの同時開発は無理があり、問題が起こることは開発前から清谷信一ごときでも予言できたことです。
 当時の長官だった石破茂氏も反対しました。それを、屁理屈をこねて押し通したのは防衛省、技本、防衛産業の内向き体質のなせる業です

 いまからでも遅くないからC-2の開発プログラムをキャンセルするべきです。
 見切り千両です。そうでないとモラルハザードを起して、今後も胡乱な開発や装備化が続いていてしまいます。一罰百戒の意味でもC-2の開発・生産は中止すべきです。

新しい防衛航空宇宙専門サイトを始めました。
「東京防衛航空宇宙時評・Tokyo Defence & Aerospace Review」

http://www.tokyo-dar.com/

strong>NEXT MEDIA "Japan In-Depth"[ジャパン・インデプス]に以下の記事を寄稿しております。
NEW<海上自衛隊のシーレーン防衛はフィクション>日本には戦時に守る対象となる自国の商船隊が存在しない
http://japan-indepth.jp/?p=6994

<バーバリーと三陽商会>ファッション業界「ライセンスビジネス」の怪
http://japan-indepth.jp/?p=6198
<防衛産業も営利企業>政府は防衛産業の持続可能な利益確保の必要性を国民に説明すべき
http://japan-indepth.jp/?p=5052

<武器禁輸緩和>安倍政権は「防衛装備生産基盤の危機回避」という本意を国民に説明せよ
http://japan-indepth.jp/?p=5014

<200億円の海自P-1哨戒機>性能も怪しい高コスト機の開発ではなく現有機の近代化を
http://japan-indepth.jp/?p=4818

朝日新聞のWEBRONZA+に以下の記事を寄稿しました
NEW国連加盟は憲法違反である
http://astand.asahi.com/magazine/wrpolitics/2014061900005.html?iref=webronza

国益のために国内ヘリ産業を潰すべきだ
http://astand.asahi.com/magazine/wrpolitics/2014051200007.html?iref=webronza

ロシアとウクライナが簡単に刀を抜けない理由
http://astand.asahi.com/magazine/wrpolitics/2014041500002.html

知られざる日本発のクールジャパン的ヒット商品「エア・ソフト・ガン」はなぜ市場を失いつつあるのか?
http://astand.asahi.com/magazine/wrpolitics/2014032400011.html



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コメント(5件)

内 容 ニックネーム/日時
>「防衛省における国内技術交流について」


http://www.google.co.jp/gwt/x?gl=JP&source=s&u=http://www.mod.go.jp/j/approach/agenda/meeting/seisan/sonota/pdf/09/002.pdf&hl=ja-JP&ei=mNK7U__ENseIkQXMvYGgDw&wsc=tb&ct=pg1&whp=30


書いてあることは、いちいちごもっともな感じではありますが、果たして、そのあとも交流を継続したり、成果が実際の装備品の開発や取得に反映されているのでしょうかね。「交流しました。だけど一回限りで終わりです」では、単なる税金の無駄遣いでしかありませんものね。
KU
2014/07/08 20:20
モノにならないでいいなら(笑)心神に3000億円入れた方が良かった。
マリンロイヤル
2014/07/09 10:35
>>防衛相、強襲揚陸艦の導入を検討


http://app.m-cocolog.jp/t/typecast/5384/6219/80112410?page=3


大石さんも指摘なさっておられますが、それより先に導入を進めるべきモノが山ほどありますよね。各幕だけでなく、大臣まで優先順位が付けられないようでは困ります。
KU
2014/07/09 13:31
マリンロイヤルさん、あなたの意見に賛成!(笑)
八王子の白豚
2014/07/11 00:36
正当な理由があるとすれば、守秘義務からくる制約を嫌っているのかもしれません。 公共の利益のため大学を運営しているのに、結果が「国防に関わる機密」として非公開になったら税金の無駄遣いと批判されかねませんよね。 以前書かれていたとおり、74式の最低車高の漏洩を恐れて撤去を求めるような組織ですから…
 
とはいえ、ちゃんと結果を公開できる旨条件を付けるなら許可してほしいですね。 なにより、C2の問題がどれだけ深刻か、納税者にも見えるようにてほしいです。 それは公共の利益ですから大学としても顔が立つかと。
 
アメリカでも守秘義務を理由に軍関係の研究を避けようとする人は少なくないはずですよ。 私の周囲でも「せっかく研究したのに機密扱いで軍にしか使われないのは虚しすぎるよね。 契約終わった後も監視されたらたまったもんじゃない。」と言う人はいます。
えいち
2014/07/11 07:12

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