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zoom RSS 防衛省、外国メディア向け「研修旅行」の怪 大臣の見解と現場の見解の大きな乖離

<<   作成日時 : 2014/02/14 14:02   >>

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 さて、本来昨日・本日と防衛省が外国メディア向けに行う一泊二日の「研修旅行」に参加するはずでした。
 対象は在日外国報道協会(Foreign Press in Japan 略称FPIJ)会員です(ぼくは外国メディアの人間の資格で防衛省の記者会見に参加しております)。

 ところが、一昨日突如キャンセルとなるとの電話が防衛省側からありました。部隊との調整が付かないとのことでしたが、これは極めて怪異です。

 通常この手のイベントは部隊との調整を行った上で開催通知を出すはずです。キャンセルが前日ですから、全く現場部隊に前振りも調整を行っておらず、開催通知を出してから、おっとり刀で部隊に通知でもしたのでしょうか。
 常識的に考えればありえないドタキャンです。


 更に問題なのは、この研修旅行で得た知見、写真は爾後一切記事に利用してはいけない、という縛りがあったことです。
 研修とはそこで得た知見や知識を業務に活かすため、あるは業務に必要な知識や知見を与えるために行われるものです。
 
 これが研修は取材ではないので、研修自体のレポートという形で記事は書いてくれるな、というのであればこれは理解できますが、見聞きしたことは一切書くな、写真も一切使うな、ブログにも書くなというのであれば、研修を行う意味がありません。
 ぼくは担当者に電話で確認しましたが、上記の通り、研修で得られた知見や写真は記事にすることは許されないとのことでした。
 
 これはFPIJの会員達から多くの不満が噴出し、後日FPIJは防衛省の担当者に抗議しましたが「交渉の余地は一切ない」とのことでした。

 これでは研修にはなりえず、税金を使って外国メディアの防衛省に対する不信感を大きくするだけで、百害あって一利なしです。
 それでも実際に参加してみないと、実態はわからないので、ぼくは参加を希望しました。それで一日前のドタキャン、となったわけです。
 まあ、先週中に予定表も出てこなかったので、危ういなあとは思っておりましたが、そのとおりになってしまいました。ドタキャンだったために、研修のために当てていた二日間、かなり予定が空いてしまいました。これも迷惑な話です。

 で、本日の大臣記者会見でこのことを小野寺大臣に質しました。
 大臣の回答は、研修で得た知見は記事にして構わないとのべ、行き違いあったのではないか、とのご回答でした。
 ですが、ぼくは担当者にかなり執拗に食い下がって、上記の件を確認したので行き違いや誤解は無かったと思っています。担当者は明確に得た知見は以後の記事使わないでくれといいました。

 防衛省内部での統制には些か問題があるのではないでしょうか。

 恐らくは、ぼくが大臣に質問しなければ、以後同じような研修があった場合、同様の制限が加えられたのではないでしょうか。
 
 このような状態では特定秘密保護法成立によって、益々防衛省の情報開示の状態が悪化するのではないでしょうか。


本日の大臣会見、ぼくの質問です。
http://www.mod.go.jp/j/press/kisha/2014/02/14.html
Q:防衛省内でいわゆる研修というものをやられていると思うのですが、研修というのは基本的にそこで得られた知見とか知識を職務に生かすというふうな考えでよろしいのでしょうか。

A:一つ一つの研修についてどういう内容かはすべて私も掌握しているわけではありませんが、少なくとも各種研修の中でそれぞれの職員・隊員の能力の向上、また例えば装備その他について様々な問題が起きたり、あるいは事故等が発生した時、そういう時にも綱紀粛正の意味での研修というのもあると思いますし、そういう能力を高める、あるいは職員としての資質を向上する意味での研修が行われていると承知しております。

Q:実は我々外国プレス向けの研修が本来、昨日今日とやるはずだったのですけれども、これは「参加に当たっては一切見たこと聞いたことを書くな、撮った写真も使うな」というふうに言われているのですけれども、お話のあった研修というのは普通そこで得られた知見を職務に生かすことだと思うのですが、一切それを書くなと、それが例えば研修自体は取材ではないので、この研修についてレポートを書くなというのは判るのですが、以後全くそこで得た知見を記事に使うなというふうに説明されたのです。これは非常にFPIJ(在日外国報道協会)の中でも不満があって、これでは研修ではないのではないかというような声が出ていますけれども、こういったことは大臣はどのようにお考えになりますか。

A:ちょっと説明がきちんとできていなかったということらしいのですが、研修自体を直接の取材として、「こういう研修がありました」という報道というのはお控えいただきたいということですが、そこで得られた知見については当然その後、様々な報道の中で生かされることについて決して否定するものではないというふうに報告を受けております。

Q:僕が直接担当者に聞いた話では「一切書くな」という話があって、それでは研修の意味がないというふうに思ったもので訊ねたのですが。

A:それは多分説明が不十分だったと思います。確認しましたらその研修自体についての報道というのは控えていただきたいけれども、当然そこで得られた知見についてはその後の様々な報道の中で生かしていただきたいというのが正確なことだと思います。改めて担当者の方から正確なことを説明させていただきたいと思います。



  
Q:毎度、AAV−7のことで恐縮ですが、陸幕長に確認したのですけども、AAV−7の評価試験について、本来平成29年までやるという話が平成26年度末という話を陸幕長にお尋ねしたのですが、アメリカ側との調整のためにオミットしたという回答をいただいたのですが、アメリカ側と調整すると本来我が国で必要とするべき期間、内容の調査をオミットしてしまっていいということになるのでしょうか。

A:陸幕長の会見を聞いておりませんので分かりませんが、いずれにしてもAAV−7については参考品として購入し、その性能を確認する中で今後水陸両用車として検討していくというふうに報告を受けております。


 

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キヨタニにオマエは誰だと質されて、脱兎のごとく逃げ出した鈴木徹也(てつなり)NHK防衛省政治部キャップ

鈴木徹也(てつなり)記者は防衛省記者クラブからご栄転(多分)しました。
この時期に移動とは珍しい

 

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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
清谷様に一つ教えて頂きたいのですが、私の知り合いの知り合いの外人が傭兵をやっているらしくて、アフガニスタンに一年間行っていたそうです。そこで、500人くらいの部隊が270人くらいに減るくらい大変な目に会ったそうですが、無事に帰還して2千万円以上給料をもらえたそうです。傭兵とはそんなに儲かる仕事なのでしょうか?ちなみに、その人の国籍や階級は分かりません。
ひゃっはー
2014/02/14 14:57
>傭兵

ぼくも何人か知り合いがおりますが、基本的にハイリスク、ローリターンだと思いますよ。
ペイが高いのは大抵有名特殊部隊出身で、極めて高い専門技術を有しているか、高い指揮能力があるかだと思います。
キヨタニ
2014/02/14 15:31
>確認しましたらその研修自体についての報道というのは控えていただきたいけれども
キヨタニ氏がこれを侵したから研修が中止になったんじゃないですか?
おまいう
2014/02/15 06:44
お邪魔します。
 「互いに縛り合う」事で秩序を維持しているムラ(共同体)にとって、「すぐにいなくなる大臣」など関わらせたくないのでしょう。下手に関わらせてその事で問題が起きたとしても、問題が顕在化した時にはその大臣はもういないかも知れませんし。同様に「互いに縛り合う」関係になれないフリーのジャーナリストは「(自分達の)秩序を乱す者」としか捉えていないのではないでしょうか。

 それから元傭兵の高部正樹氏が「日本でお金を貯めて、貯まったら戦場に行く。実態はバックパッカーに近い。」といった事を書いていたのを見た記憶があります。「日本人の元自衛官」としてはそんなものでしょうが。先進国の人間にとっては割に合わないでしょうが、途上国とかの中には「キチンと食べさせてもらえる、教育も受けられる可能性がある、日々の生活は公費で養われているので給料とかは家族に仕送りできる。」という人もいるかも知れません。
ブロガー(志望)
2014/02/15 15:37

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