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zoom RSS 新設の水陸両用団に合理性はありや?

<<   作成日時 : 2013/09/20 20:41   >>

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離島防衛に「水陸両用団」…3千人規模で新設へ
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20130918-OYT1T00687.htm?from=ylist

離島防衛に「水陸両用団」…3千人規模で新設へ  政府は18日、沖縄県・尖閣諸島など離島の防衛を担う3000人規模の専門部隊「水陸両用団」(仮称)を 政府は18日、沖縄県・尖閣諸島など離島の防衛を担う3000人規模の専門部隊「水陸両用団」(仮称)を、2015年度にも陸上自衛隊に新設する方針を固めた。

 以前書いたかと思いますが、市ヶ谷ではもう一個普通科連隊を編成して、2個連隊基幹の旅団規模の部隊にする構想だとのことで、この報道もそれに沿ったものです。
 英海兵隊の第3コマンドウ旅団は約7000名ですから、それに比べると小ぶりです。もっとも英海兵隊と違って艦隊の警備や臨検、核施設などの警備などは想定していないでしょうから、現状さほど人員の問題があるとは思えません。

 問題は自衛隊に当事者意識があるか、ということです。
 そもそも部隊はりくじでいいのかという根源的なことが議論されたフシがみられません。
 またどのようなシナリオを想定し、どのようなドクトリンをとるのかも恐らくろくに検討されていません。単なる米海兵隊のデッドコピーになる可能性があります。

 AAV7の採用にしても、試験目的といいますが、その実おおすみ級はAAV7の運用を前提に全て艦が改修される予定です。
 陸自にはAAV7に代わるプランBがありません。で、AAV7がコケたら、また数年を掛けて他の車両を試験するのか?そんなことはしないでしょう。つまり試験のための取得は方便で、はじめからAAV7調達ありきです。
 富士学校の発表会の水陸両用戦の発表のレベルも低く(殆ど業者の団体の我田引水のレポートのカーボンコピー)、まともに事前調査を行っていると思えません。
 で、南西諸島ではリーフが多く、AAV7のこれを超えるのが極めて困難です。しかも図体が大きく、内陸での戦闘には不向きです。そもそもが装甲はしけの類です。
 
 また先日取材した英会海兵隊の大佐は現在では水陸両用部隊といえども、ヘリボーンを大変重要視しているとのことでした。陸自は現在470機ほどのヘリを350機ほどに減らすとの計画があるようですが、逆にヘリを増強する必要すらあるんじゃないでしょうかね。

 海兵隊=米海兵隊、という安直は発想は極めて危険です。規模も予算も装備もまったくことなります。きちんとリサーチにカネを掛けて欲しいものです。

 特警隊はSBSで訓練を受けているのに、陸自は水陸両用部隊の創設にあたって、英海兵隊の調査は行っていないそうです。規模から言えば米海兵隊より、参考になるでしょう。また実戦も豊富に経験しています。
 
 1両惜しみの百両損、これが自衛隊の通弊になっているように思えます。本当に戦争をする気があるのでしょうか。心配になります。



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コメント(5件)

内 容 ニックネーム/日時
こんな集団を監督するハズの、国会議員のセンセイ方は、こうした実情をご存知なのでしょうか?石破さんとか民主党の長島さんとか、相応の知識をお持ちの方もおられるでしょうに。知っていて何も対応しないとすれば、単なる共犯ですよ。
カッコ
2013/09/21 15:50
南西諸島はリーフが多く、AAV7の上陸が困難ならば空挺戦車又は装甲車や地上攻撃が出来るように改造したオスプレイなどが必要ではないのかと愚考します。
ひゃっはー
2013/09/21 15:57
お邪魔します。
 思うに「上陸」といっても「具体的にどういう状況なのか」ではないでしょうか。「既成事実化・政治問題化を目的としたゲリラ的上陸」であれは即行で叩き出すか拘束する必要があり、それには水陸両用車よりも(軽装備の兵を素早く送り込む)オズプレイの方が有効と思われます。一方「ある程度の(重)装備を持ち込んでの上陸」であれば、制空・制海権がある程度敵の手に落ちているものと思われますので、それらの奪還が最優先になるでしょう(制空・制海権を奪還すれば上陸した敵を兵糧攻めにできる)。どちらにしても水陸両用車の必要性はあまり高いとは思われません(不必要とまでは言いませんが)。それとも韓国が中国と北朝鮮を分断するための上陸作戦を考えているように、陸自も(敵の手に落ちた)本土(の一部)への逆上陸といった事でも考えているのでしょうか。
ブロガー(志望)
2013/09/22 22:59
日本が尖閣の制空権すら握ってないのに水陸両用部隊なんてナンセンスですね。まさしく陸自こそ日本防衛の悪性腫瘍です。陸自丸ごと全廃して、空自、海自、海保に3分割するべきです。
無駄使い
2013/09/24 14:25
上陸作戦は支援火力が重要ですが、海空自衛隊はその部分は貧弱で、そっちの整備の方がカネが掛かります。支援火力が米軍頼みなら、作戦実施の自主性は無くなるわけで、この部隊は冷戦思考の「展示用部隊」ではないでしょうか。
マリンロイヤル
2013/09/25 03:29

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