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zoom RSS オリンパス 粉飾決算でも酌量 豚箱に行く必要なし、との我が国の司法判断

<<   作成日時 : 2013/07/04 15:01   >>

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オリンパス元社長ら3人に有罪判決 粉飾事件で東京地裁
http://www.asahi.com/national/update/0703/TKY201307030171.html

 金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)などの罪に問われた同社元社長の菊川剛(つよし)被告(72)に対し、東京地裁(斉藤啓昭〈ひろあき〉裁判長)は3日、懲役3年執行猶予5年(求刑懲役5年)の判決を言い渡した。

 元常勤監査役の山田秀雄被告(68)は懲役3年執行猶予5年(同懲役4年6カ月)、元副社長の森久志(ひさし)被告(56)は懲役2年6カ月執行猶予4年(同懲役4年)とした。


 いや〜、殆ど実質無罪みたいなものです。

 日本で経済犯罪に甘いんですよ。司法は経済犯罪に寛大、警察は面倒くさいので触れたがらない。これは自分で商売やっている人間なら痛感します。大企業はあまり悪さをされないから実感ないかもね。

 数百万円単位の取り込み詐欺なんかやりたい放題です。警察は「民事不介入」といって扱いたがらない。裁判を起こしても費用倒れだし、強制執行も実質できない。
 警察は殺しとかタタキと、かわかりやすくて「楽しい」事件は好きですが、頭を使うややこしい経済犯罪を嫌います。ですからこれは民事不介入だといって逃げる。

 家賃を払わずに店子が居座っても大家は実質追い出させない、大家が保証金を返さなくても店子は泣き寝入り。個人の場合も大きな問題ですが、商売の場合更に深刻です。ここにリスクが多いから、リスクは大きいし,資本回転率が悪くなるわで、経済が活性化しない。
  この無法放置ため、本来不要なカネが兆円単位で「保証金」として退蔵されている。あほな金融緩和なんかする前に、この無法状態を改善すれば兆円単位のカネが市場に回るようになりますよ。


 外国の投資家が日本に投資しないのは日本の法治国家としてのこのような機能不全が一因となっています。
 

 政治はこういう司法、警察の問題点を見逃しており、問題があると認識をしていない。
 そしてそのような政治家を選んでいるのは我々です。

  こういうリーガルリスクを減らせばもっと経済は活性化します。
  人為的に為替をいじくって、輸出企業の業績が伸びだ、株価が上がったとはしゃいでいるどこかの国の首相がおりますが、その裏では輸入業者、消費者は莫大な損害を被っているわけです。株価が上ったり、円が下がったりして儲かっているのは外国人の相場師ばかりです。
  
 日本の企業は中小零細企業が殆どであり、サービス業も含めてその多くは円高の方がメリットがあります。極端なレートの上下がならば仕方ないですが、一部の企業の利益誘導をするために政府が、その他の国民、企業に経済的な不利益を強要するのはフェアではありません。,

 こんな胡乱な経済政策をやるよりも、リーガルリスクを減らす方が、経済成長に寄与するでしょうし、外国からの投資も増えるでしょう。 

 こんな改革は公共事業のばらまきと違ってカネもかからないのに不思議です。国の借金を増やす不要な公共事業をやって財政の悪化を招けば将来を憂う国民は余計に財布のひもを締めるに決まっているじゃないですか。不思議に経済学者はこういう心理を無視します。まるで人間をロボットかなにかと思っているらしい。


 実業の経験がない経済学の学者はこういう事情が理解できないし、知ろうともしない。自分の都合のいい条件と数式を設定して理屈をこねるだけです。我々事業者からみれば彼らのやっていることは学問ではなくカルトです。

 経済を活性化したいのであれば、このようなリーガルリスクを減らして経済活動を透明化し、あわせて規制の撤廃を行うべきです。

朝日新聞のWEBROZA+に以下の記事を寄稿しております。防衛省の国会答弁で虚偽の可能性があることを指摘してます。全四回の連載です。
東日本大震災で防衛省の無人機はなぜ飛ばなかったか(1)――墜落を恐れた?
http://astand.asahi.com/magazine/wrpolitics/2013061900007.html
東日本大震災で防衛省の無人機はなぜ飛ばなかったか(2)――省内の食い違い
http://astand.asahi.com/magazine/wrpolitics/2013062000004.html
東日本大震災で防衛省の無人機はなぜ飛ばなかったか(3)――難しい新規参入
http://astand.asahi.com/magazine/wrpolitics/2013062700005.html?iref=webronza 
東日本大震災で防衛省の無人機はなぜ飛ばなかったか(4)――「我が国固有の環境」とは何か
http://astand.asahi.com/magazine/wrpolitics/2013070100008.html?iref=webronza

 

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内 容 ニックネーム/日時
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20130703-OYT1T00613.htm
>「最初に損失隠しを決めたのは先代の社長らで、「負の遺産を知らずに引き継いだ」として執行猶予を付けた。
執行猶予がついたのは、「実質的に前任者が財テクで損失を出し、被告らが就任する前から粉飾決算が行われていた」というのが理由のようです。
会社を傾けないためには

オリンパス事件については指南役である野村證券OBらによるコンサルタント会社幹部である横尾宣政、羽田拓、小野裕史の3人は金融商品取引法違反(有価証券報告書虚偽記載罪)だけでなく、組織犯罪処罰法違反(犯罪収益隠匿罪)でも起訴されてます。2つの罪が合わされば実刑も予想できますし、犯罪収益金への追徴もできますから、菊川らと比較するとかなり重いペナルティになることが予想されます。

なお、指南役の1人である野村證券OBのコンサルタント会社役員の中川昭夫は2010年の7億円余りについて所得隠しを指摘され、重加算税を含めて3億5000万円余りの追徴が決定されたことは付け加えておきます。
へろ
2013/07/04 19:07
お邪魔します。
 日本では「和を以って貴しとなす」つまり「仲間内の和を保つ」「目の前の相手との摩擦を避ける」事が最も大切とされます。「和を保つ」「摩擦を避ける」ために「責任を明確にしない」事が求められます(昔の唐傘連判状のように)。しかしそれはあくまで「仲間内」「目の前の人間」限定です。例えばプロ野球統一球問題では、コミッショナーやオーナーにとって選手は「仲間」ではなかったのでしょう。

>人為的に為替をいじくって、
>こんな胡乱な経済政策

 結局は日本(全体)のためというよりも、「仲間内(まとまった票や金をくれたりする人達?)」のためにやっているのではないでしょうか。

>不思議に経済学者はこういう心理を無視します。

 「人間は経済的に合理的な行動を取る」というのが経済学の「前提」だと聞いた事があります。自分自身を振り返っても随分と不合理な事をしていると思いますが。これは「直線状に無い点を通り、かつ直線と交わらない直線は1本だけ引ける」というのと同じようなものだと思います。人間の心理にも考慮した経済学はまだ歴史が新しいらしいです。
ブロガー(志望)
2013/07/06 19:05

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