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zoom RSS 領土問題と海上保安庁

<<   作成日時 : 2012/09/19 03:39   >>

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 昨今の尖閣諸島をめぐる問題では、海自のプレゼンスの維持も大事なのですが、その前に海保の能力向上が必要です。
 
 自衛隊=軍隊をいきなり投入するのは非常に政治的にハードルが高い。漁船相手にして護衛艦が片っ端から撃沈するわけにも行きません。
 また上陸してきた中国人が「民間人」を自称している限り(仮に機銃やRPGを持っていたとしても)、「民間人」に軍隊が銃を向けるののはこれまた政治的にハードルが高いわけです。

 そんなわけで、海保の増強が必要です。昨今法改正が行え、海上保安官が上陸した外国人にも対処できるようになりましたが、まだ不十分です。

 以前から申し上げているように、海保には陸上部隊が必要です。島嶼防衛には陸戦を行える、装甲車などを有した軽歩兵部隊が必要ですし、海保の船に乗り、必要に応じて上陸し重武装の「不良外国人」に対処することも必要です。

 人員や装備は陸自から移管すれば宜しい。新たな予算はさほどかかりません。

 この部隊は国境警備隊ですから、この部隊には在外公館の警備を任せても宜しいのではないでしょうか。
 現在在外公館の警備は警察と防衛省からの出向者によって行われていますが、彼らは警備のプロではありません。ですから海保の陸上部隊の中に在外公館警備専門の部署をつくり、彼らが一括して在外公館の警備をすべきだと思います。昨今中国の状態をみれば、組織的なプロの警備が必要なことは明らかです。


 海保の予算を増やすことが叫ばれています。それには一応ぼくも賛成するのですが、海保の予算に無駄遣い少なからずあり、予算の執行も見直す必要があります。海保ではフネとヒコウキの部隊の間には大きな垣根があり、これが効率的な装備調達の障害になっています。
 また、装備調達が閉鎖的で、警察同様にOBが天下った企業ががっちり押さえており、これまた効率的な装備調達を妨げています。
 また、海保のリモート・ウェポン・ステーションですが、三菱重工長崎造船所がつくったものを使用していますが、これは専用でかつ少量生産であり、かなり高額と聞いております。果たして海保の装備が国産にこだわる必要があるのでしょうか。

 また海保が国交省に属していることも再考する必要があるでしょう。巨大官庁の長である国交相が、効果的に海保を指揮できるのでしょうか。
 例えば海保をかつての防衛庁のように内閣府の外局にし、その長に国務大臣を当てるなどといことを考えても宜しいのではないでしょうか。

 
span style=color:#e00>朝日新聞、WEBRONZA+に以下の記事を寄稿しております。

【UH−X官製談合疑惑と日本のヘリメーカーの病巣(1)】 国営企業的体質?
http://astand.asahi.com/magazine/wrpolitics/2012090700002.html

【UH−X官製談合疑惑と日本のヘリメーカーの病巣(2)】 問われる調達計画
http://astand.asahi.com/magazine/wrpolitics/2012091000008.html?iref=webronza

【UH−X官製談合疑惑と日本のヘリメーカーの病巣(3)】 単価は妥当か?
http://astand.asahi.com/magazine/wrpolitics/2012091300014.html


清谷信一.【UH−X官製談合疑惑と日本のヘリメーカーの病巣(最終回)】 防衛省は意識変革を
http://astand.asahi.com/magazine/wrpolitics/2012091400007.html?iref=webronza

【国産哨戒機P−1の開発は中止すべきだ(1)】 高すぎるコスト
http://astand.asahi.com/magazine/wrpolitics/2012090400012.html

【国産哨戒機P−1の開発は中止すべきだ(2)】 安価なP−3C近代化
http://astand.asahi.com/magazine/wrpolitics/2012090500007.html

さて防衛調達問題を知るためにいかがでしょうか。


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コメント(15件)

内 容 ニックネーム/日時
確かに妙案ですね。
私は、海保の特別警備隊を拡充して、その人員は陸自から予備自の身分で移管するのがいいのではないかと思います。
もっと言えば、一部は巡視船の乗組員とすることも検討すべきではないでしょうか?
基本、海保は人不足ですから。
当然、相当な教育は必要だと思いますが…。
秘密
2012/09/19 19:29
沿岸警備隊創設を。尖閣射爆場で米軍の訓練を!
どらえもん
2012/09/19 21:20
海保は警察組織です。
海保法25条をご存知ですか?

軍事評論家なら恥ずかしい妄想は止めて、軍事評論家らしい論評をしてください。

こういう事ばかり主張しているから、mixiで元SST隊長の住本祐寿氏にバカにされるんですよ。
まさ
2012/09/20 17:36
>まさ
海保が警察組織ではない、などとどこにも書いていませんけど。もしかして陸上部隊をもつと、警察組織ではなくなると思ってらっしゃるおでしょうか。だとすれば世の中には国境警備隊という組織があることをご存じないのでしょう。それとも国境警備隊は軍隊であるとおもっているのでしょうか。

>元SST隊長の住本祐寿氏にバカにされるんです

そのMIXIは読んだことがないので、どのような批判かはしりません。住本祐寿氏=坂本新一と承知しておりますが、件の人物はシロウトのウェブサイトを大量にコピペ、盗作して本を書いた人物ですね。警察官が刑事マターでもある著作権侵害を行うのは如何なものかと思いますが。そのような人物がどのような批判をしていたのでしょうか。

それからぼくは軍事評論家を自称したことはありません。

あまりに粗雑なコメントで時間を取らせないでください。次回から同様なコメントをするならば掲載しません。
キヨタニ
2012/09/21 04:40
まず、海保の艦艇を商船仕様から軍事艦艇仕様に改編すべきと思う。さらにメリケンのコーストガード並みにオットーメララの3インチ砲ぐらいは威嚇のために搭載すべき。

精鋭たる海保要員の身の安全を守るためでもあり、漁船乗組員が支那の隠れ海兵隊要員で今後各種武器の使用等のエスカレーションが十分に予測されるであろうから。

支那の紅軍八路の大陸での人民の海に溶け込む成功体験は、南シナ海で漁船に化けた連中の活躍で再現され、更に尖閣や沖縄海域で図々しくもまた再現しようとしております。

今後も延々と目的を果たすまで続くであろう支那の各種挑発をこなして行く要員は、貴重且つ得難き国家の宝であります。関係各位の尽力を期待したい。
POPPO
2012/09/21 09:56
海保の能力増強、という点に異論はありませんが…
在外公館の警備を担当している警察や自衛隊が警備のプロではない…? 自衛隊は置くとしても警察が警備のプロでないってのはちょっと解せないですね。もし本当なら、それはそれで大きな問題なような気はします。

それから、海保のお仕事は国境警備だけではないのはご存知のはず。海図作成をはじめとする航路整備のお仕事はまさに国交省の管轄のように思いますがいかが?
組織変更を行うのであれば、現在の海保を解体するくらいのつもりで考えないといかんのではないかと愚考します。
Null Devices
2012/09/21 12:52
>海保を解体
それが必要でしょう。
それから我が国では国家警察が存在しない。これによる不利益が多々あることを知らない人が非常に多いのが問題です。

在外公館の警備官は自衛隊ならば一尉が担当します。外国語ができて、所帯持ちであることが優先されます。警務隊の経験があるとか、警備の専門知識があるとははあまり問われません。それをやると候補者がいなくなります。面倒くさいので警察と防衛省で押し付け合いの様相を呈しております。だれが在外公館の安全に責任を持つのか非常にあやふやです。
キヨタニ
2012/09/21 18:11
尖閣諸島を国有化した今、海保の対応はオーバーフローしています。
海保の強化は必要でしょうが、軽歩兵部隊を持つ事は不可能です。
装備を陸自から移管すれば良い、大変アニメチックな発想ですね。
装備を使いこなす為には、教育、訓練、整備等も必要になります。
実際の行動には新たな指揮系統や法の整備も必要です。
何より軽歩兵部隊は軍隊ですし、どう内外に説明するのでしょう?
上陸した民間人が重火器を持っている、、、この時点でもはや「民
間人」ではありません。
海保が保有している89式で対応出来ないようなら、もはや軍事行動
を起こされていると言う話です。
JAF402
2012/09/22 13:42
コメントするならばまずきちんと本文を読んではいかがでしょうか。内容を理解するよりも反論したいという衝動が先に立っているように思えます。

>装備を使いこなす為には、教育、訓練、整備等も必要になります。

本文に人員ごととかいてあります。


あなたは知らないのでしょうが、国境警備隊が軽歩兵部隊をもっているのは世界では多々例があります。それは得てして国境紛争では通常の警察では対応できない、かといって軍隊がいきなり出てはエスカレーションして戦争になる。故に通常の警察と軍隊の中間的な警察組織である国境警備隊が出て対応するわけです。

それか兵器によって軍隊か警察か規定されるわけではありません。拳銃と小銃だけでも軍隊は軍隊です。

>民間人が重火器を持っている、、、
アフガニスタンやイラクでは多くみられましたが、ニュースというものを見たことがないのでしょうか。

お説の通りならばすべてのテロリストは軍隊ということになります。

おそらくまともな読書をすることなく、ネットの知識をつまみ食いして、ご自分の願望で断片的な知識をつなぎ合わせているから。このような発想がでてくるのでしょう。
他者をアニメ的であると批判するご自身の思考構造のほうが多分にアニメ的だと思われます。

多少なりとも読書をする習慣を身につけられたほうがよろしいかと思います。
キヨタニ
2012/09/22 16:37
>本文に人員ごととかいてあります。
曖昧な表現は反論するのは容易ですが、問題はそこではないでしょう。
移管すれば良いとか、予算が掛からないとか発言自体が安易ですよね。
移管した陸自の穴埋めはどうお考えですか?
武装した民間人でアフガンやイラクを引き合いに出していますが、それが尖閣諸島でも同じと考える時点で可笑しいでしょう。
JAF402
2012/09/22 18:44
すみません。 途中で送信してしまったので続きです。
アニメチックと言う表現は貴方個人を馬鹿にしたわけではありません。
現実的には制約がある事も可能な世界であると言う意味です。
国境警備隊に準ずるモノが必要ではないか?というのは仰る通りだとは
思います。
しかし、海保の任務から逸脱する装甲車や歩兵能力が付与される事は無
いと考えます。 陸上兵器を付与すればもはや海兵隊です。
海兵隊を作れと言う事ならば賛同しますが、、、
JAF402
2012/09/22 19:30
コメントする前に他国の国境警備隊を調べてみることをお勧めします。
キヨタニ
2012/09/22 21:19
海保も現状維持か多少の増強が限度でしょう。
とはいえ…
2012/09/23 14:51
まぁ、国境警備隊とは名ばかりでれっきとした軍事組織ですからねぇ・・・しかも警察権付きの。あんな手合いに逆らうと危険です(笑)特に「露」の方たちは危険でした。日本のは対応が甘いというほかないですね。本職の海上保安官の一部、自衛官の方たちが海上保安官の任務を付与(あれは兼務?出向かな?)されてソマリア海賊へ対処されて自衛艦艇に同乗して行ってるようですが縦割行政の弊害が出ていると実感した次第です。下部組織として中途半端なんですかねぇ。
SEKAI
2012/10/02 15:58
お邪魔します。
 国境警備隊や沿岸警備隊が準軍事的性格を持つのは「世界の常識」でしょうが、日本は平和憲法のせいか海上保安庁から軍事的側面は持てない・持たせないようにされていると聞いた事があります。思えば自衛隊は元々警察予備隊ですし、その事から考えると
・警察−警察、海上保安庁
・準軍隊−自衛隊
・(正真正銘の)軍隊−米軍
ではないかと思われますので、海保の強化よりも海自にやらせる方が妥当と思われます。「交戦規定も無く、敵前逃亡した奴を死刑にできない」組織が軍隊ではありえませんので。
ブロガー(志望)
2012/10/06 21:49

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