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zoom RSS 我が国は合成燃料導入を

<<   作成日時 : 2012/06/12 01:25   >>

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 以前から石油に変わる合成燃料について書いていますが、未だに日本では関心が低いのが残念です。

 FT法を使う合成燃料は石炭、天然ガス、バイオ・エタノールなど様々なソースが使用可能です。
ですから、天然ガスの値段が下がれば(我が国はなぜか通常の二倍程度の価格で輸入していますが)、天然ガスの比率を上げればいいわけです。

 米国では国防省を使ってこの手の代用燃料の推進を進めており、数値目標まで設定しています。航空業界もぼちぼち導入を始めています。

 ただ、世間受けを狙って、バイオ燃料とか、グリーン燃料とか言われることが多いので世間では全て、植物由来のものを使用すると勘違いする人が多くなっています(どうもわざとそのような勘違いをするように宣伝しているフシもあるのですが)


 この手の代用燃料導入の目的の一つは、燃料費削減です。 米軍では既に燃料削減の数値目標を設定しています。その他不純物の排出削減などがあります。また石油由来の燃料に比べて概ね数%は燃費も宜しいそうです。
 軍事費の削減はオバマ政権にとっても大きな課題です。
 ですが、合成燃料を大規模に低価格で調達するのには時間がかかります。

 米国は軍をイニシャルユーザーとして、最低限の市場を形成して民間企業の参入を呼び込もとうしてます。つまり消費しかしない軍隊を使って、新しい産業を起こす孵化器に使おうというわけです。

 もう一つの大きなテーマは燃料の中東依存率の低減です。エネルギー安全保障上はこちらの方が重要かもしれません。天然ガスにしろ、石炭にしろ、バイオエタノールにしろ、石油と異なり調達先の多様化が可能です。
 現在シェールガスの開発によって、かなり天然ガスの相場が下がっています。シェールガスは環境負荷が大きいという話もがありますが、このまま相場が推移すれば合成燃料の市場化には追い風となるでしょう。


 この合成燃料推進で、中東への依存率が減って最も困るのは実はイスラエルではないでしょうか。
 そのうち米国のユダヤロビーが、合成燃料に対する妨害を開始するかもしれません。
 

 我が国もエネルギー供給の多くを中東に頼っていますが、安全保障上の観点からの合成燃料導入はまじめに考えられていません。まして合成燃料の市場化のために自衛隊を使おうなど考える政治家は殆どいないでしょう。




ガスから石油代替燃料、米で事業化前進
http://www.nikkei.com/article/DGXNASGM2602Z_R00C12A6MM0000/

シェールガスは魔法のつえか 天然ガスシフト、冷静に戦略を
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDD3003Q_R30C12A5000000/?dg=1

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米海軍のグリーン艦隊、米議会は「コスト高過ぎ」と批判 - WSJ日本版 - jp.WSJ.com
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2012/06/18 07:35

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