清谷信一公式ブログ  清谷防衛経済研究所 

アクセスカウンタ

zoom RSS 自衛隊は国防のために存在する。地域経済の補助金に非ず。

<<   作成日時 : 2010/12/16 10:26   >>

ナイス ブログ気持玉 15 / トラックバック 0 / コメント 10

人員・装備削減「容認できない」北海道・千歳市長ら
http://www.asagumo-news.com/news/201012/101209/10120906.html

「北海道自衛隊駐屯地等連絡協議会(会長・山口幸太郎千歳市長)は北海道の自衛隊体制維持を求め、総決起大会や要請行動などを行っている

これまで自衛隊に頼ってきた自治体が、駐屯地や基地が無くなった場合に大変なのはわかります。
ですが、自衛隊は国防のために存在しているのであって、地域経済の下支えのために存在しているわけではありません。

彼らの主張は換言すると必要がなくとも、軍事的な整合性がなくとも地元に金を落とすために自衛隊は留まるべきだ。
 その結果必要な場所に必要な部隊が駐屯きずに、みすみす侵略を招いても、あるいは国の予算を無駄使いようと構わない。国の借金がいくら増えようと知ったことではない。
 おらが村さえよければいい。

 と、いうことです。

 率直に申し上げて乞食根性です。
 
>総決起大会や要請行動
 乞食が恐喝や脅迫をやっているようなものです。

 これらの自治体は自衛隊に依存しない地域経済をつくる努力をしてきたのでしょうか。自衛隊が落とす金に頼って安直な自治をおこなってきたのでしょうか。ソ連が崩壊してから20年余の時間があったはずです。

 これがまだ、自衛隊が撤退するに伴って地域経済の変革が必要であり、そのための予算措置をしてくれというのであれば理解できます。
 ですが、自分たちの利権だけ守ってくれというのは非常に卑しいです。自助の精神がみられない。

 ぼくはこういう地方のあり方を「カントリー・リスク」と呼んでいます。
 このような既存利益のしがみつく地域は変革を嫌い、挑戦を嫌います。何でもコネや前例踏襲が横行している。
 このようなリスクの高いところから若者は逃げ出します。すると余計に既存利権にしがみつこうとする。悪循環です。

 我々物書きだって昨今は出版不況で大変です。書いていた雑誌が無くなったり、連載が終わったりします。単行本をだすのも一苦労だし、増刷なんぞ更に大変です。
 だからといって政府が助けてくれることもないわけです。自助努力でなんとかするしかない。
 それでもぼくは新しい連載などのお話なども来ますが、それはそういう努力をしているからです。
 こういう自治体の態度をみていると、何を甘えたことを言っているのだと思います。

 人の世の変化は必定です。駄々をこねて利権は渡さない、努力はしたくないといっているような自治体は無くなっても仕方がないでしょう。


WEBEONZに以下の記事を寄稿しております。
条例改正案から小説・映画を対象外とする東京都知事の見識
http://astand.asahi.com/magazine/wrpolitics/2010121300036.html

おかげさまで拙著「専守防衛」が重版になりました。
専守防衛──日本を支配する幻想 (祥伝社新書 195)
祥伝社
清谷 信一

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by 専守防衛──日本を支配する幻想 (祥伝社新書 195) の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル





防衛破綻―「ガラパゴス化」する自衛隊装備 (中公新書ラクレ)
中央公論新社
清谷 信一

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by 防衛破綻―「ガラパゴス化」する自衛隊装備 (中公新書ラクレ) の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル


テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 15
ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス
なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー)
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(10件)

内 容 ニックネーム/日時
 自衛隊頼みの経済って不健全ですよね。ソ連の脅威もなくなったのに、地元経済を理由にして陸自を維持する意味はないですし。
 世論も陸自削減・海自増強に賛成している。その風に「地元経済」を理由に逆らっても仕方がないかと。
陸幕は支援だと思っているかもしれないけれ...
2010/12/16 17:11
いやまあ、国も悪かったんじゃないですか。
補助金漬けで、脱基地が出来ないような体質に、地域経済を変えてしまったんでしょうから。
補助金の類は一般的に強い依存性がありますから、女性を薬物で繫ぎ止めるような話ですよね。
地元の企業と癒着する人間が現れたり、その過程で情報なんかの便宜の相場が露呈したり、それが意外に安かったりする訳ですから、国防上も決してプラスじゃないですよね。

歩兵
2010/12/16 18:24
北海道といえば、たしか倶知安でしたか。普通科部隊を廃止しようとしたら、地元が猛反発して結局、再編成する形で方面対舟艇対戦車隊が発足したのでしたっけ。地元としてみれば、住民税が激減することだけは避けたかったのでしょうけどねぇ。あくまで自衛隊の任務は「国防」であって、地方自治体の財政難を助けるATMじゃないんですけどねぇ。そりゃ普段から地元の協力や理解がなければ、イザ有事、という際に任務遂行に支障を来す場面が生じる可能性がゼロとは言いませんけども、今回の知事さんや市長さんの言動は、あまりに露骨すぎな感は否めませんよね。ま、でも「前総理」が出てこなかっただけマシかな(><)
カッコ
2010/12/16 22:23
逆に西の端の与那国島(与那国町)に陸自配備って言って、同町は表向きは国境地帯の不安を言うのだけれど、実態としてはまさに経済振興目的の誘致ってのがミエミエ。
隊員本人は離島勤務もいいとして、家族が与那国暮らしなんてありうるかっつーの。子供の教育考えたら、学業成績全国最低県のしかも離島で家族暮らしなんてやるか?
本省と与那国町がそれも含めて考慮済みの配備計画だったら逆に脱帽だが。
nanasi
2010/12/16 22:50
>nanasiさん
与那国ならば現在の戦略環境と地元振興がマッチしていて良い配備先ですよ
配備される部隊も最近流行の沿岸監視隊のようですし、こういった部隊は広い演習場を必要としませんからね。
そして北の大地に目を移すと…
確かにロシアの侵攻への対処は優先順位が下がったかもしれませんが、おいそれと部隊を動かすわけにも行かなかったりします。
その理由の一つに演習場問題があります。
現状、本州の演習場の年間スケジュールは真っ黒の状態が続いているらしいです(年末年始、休暇期間除く)
しかも北海道の演習場は榴弾砲の長距離射撃を行えるような広い演習場です。
じゃあ本州の部隊も北海道で演習をすればいいじゃないかと言われるかもしれませんが、基本的に海路になるため非常にお金がかかり、おいそれと出来ません(北方機動演習が特別扱いされるぐらいですからね)
となると陸自全体の練度維持を考えると、北海道に大部隊を置いたほうが効率はいいのです。
あと戦略機動の観点もありますが文字数制限が怖いのでこのくらいで…
ゆう
2010/12/16 23:42
人間の鎖で「私たちを見捨てて出て行かないで」と基地を包囲しているようですな。
沖縄では
2010/12/17 08:00
北海道の千歳市とお隣の恵庭市は革新的な風土の北海道では珍しいほど保守的な土地柄でした。その辺を地盤としてきたのが町村信孝元外務大臣です。彼は自衛隊の式典にもよく出席して演説し、支持基盤を固めてきましたが、小選挙区で札幌市の一部と選挙区がくっついてからはそちらで票が取れず非常に苦戦が続いています。小林千代美議員の不正献金事件がなければ復活当選は難しかっただろうと言われています。その辺にも恵庭・千歳と周辺の自治体との思考の差・気質の差は大きなものがあるように思われます。
沖縄米軍基地の問題もそうですが、迷惑だから出て行けといいつつ地域経済への貢献は維持しろなどという無茶な要求をしているようにしか思えません。結局、国防の概念が全く理解できていない、米軍も自衛隊も金づるとしか考えないからこういうことになるのだと思います。一見保守的な地元の「地域ボス」達が軍事に全く無知に思えるのはなんとかしてほしいですね。たぶん自衛隊の側もつきあいのたびに頭痛を感じているのではないでしょうか。
SNK22
2010/12/17 08:05
>nanasiさん
表向きどころか、お目当ては経済振興(補助金)だけです。
そもそもこの話は与那国が石垣との合併話を蹴って、独立独歩でやっていくと大見得を切った事がそもそもの原因です。
与那国町も町議(?)の定数削減で形ばかりの歳出削減策を取ったそうですが、出るを制しても
入るを図らなければジリ貧になるのは当然です
しかし島民には経済振興策を考え付くのはムリだった様で、迷惑施設を引き受けるからカネ
をくれと安直な道を選んだ訳です。今からでも石垣に頭を下げて合併の協議会を設置すればいいだけなんですよ。

自衛隊は国防の為に存在します。部隊の配置は軍事的な合理性から判断されるべきです。
海峡でも無いのに沿岸監視隊を置く意味がありませんし、電波情報はハンセンに傍受施設があります。島全体を要塞化するわけでも無いので
他国からの侵略があれば持ち堪えるのは不可能です。地域振興の為に小部隊を南西諸島にバラ撒いた所で抑止力が向上するはずがありません。対中抑止力と言うなら新大綱の動的抑止力の概念で15旅団全体を空中機動出来る様に飛行隊を強化する等他にやる事はあるのです。
なんだろう
2010/12/19 10:33
自衛隊が出て行ってしまい、リスクがあるなら郷土防衛隊を作ればいいですよ。
ワタリガラス
2010/12/20 12:46
しかし、南西諸島は武装工作船にRPG-7やらAk-47にPKM、そして迫撃砲にロケット弾を満載した連中が乗り付ければあっというまに役場に郵便局に電話交換局をとられて占領されてしまうようなところも多いでしょう。本格的な侵攻にもたえられる地下要塞を硫黄島なみに作るわけにはいかないでしょうけど、不審船が1隻出没するたびに本土からヘリやら輸送機で部隊を事前配置というわけにもいかない。

北海道の部隊をどうするのかも悩ましいけど、南西諸島も沖縄本島以外の島の防御はどうにかしないといけないし、本格的な侵攻対処を考えるならば、そこに至るまでの低烈度紛争を抑止できる程度の戦力を置くのはけして誤りじゃないでしょう。
とん
2010/12/22 21:10

コメントする help

ニックネーム
本 文
自衛隊は国防のために存在する。地域経済の補助金に非ず。 清谷信一公式ブログ  清谷防衛経済研究所 /BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる