清谷信一公式ブログ  清谷防衛経済研究所 

アクセスカウンタ

zoom RSS 武器禁輸緩和を見送った民主党の安全保障のリアリズム

<<   作成日時 : 2010/12/10 10:19   >>

ナイス ブログ気持玉 26 / トラックバック 0 / コメント 7

輸出3原則緩和見送り、武器国際共同開発遠のく
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20101208-OYT1T00195.htm?from=main3

 これは社民党を抱き込んで、というよりも党内の旧社会党の亡霊、党内左派への配慮という面が強いように思えます。
 党が政府に出した防衛大綱への要望書も極めて抽象的な内容となっています。これは党内左派に配慮した結果です。小沢パージ後はノイジーマイノリティの左派をなだめないと要望書すら出せないというのが今の民主党のようです。
 
 つまりまともな常識を持った議員だけでは政局を運用できず、党内カルトを抱き込み、さらに更に党外の左傾カルト党のご機嫌まで取らないとならない訳です。もはや末期症状という感じです。

 こんなことで年明けの予算審議が運営できるのでしょうか。
 人ごとながら心配になります。

 まあ、禁輸緩和、共同開発をF-35の導入のための方便と考えていた一部の人達にとっては大問題でしょう。本来武器禁輸緩和はもっと広い視野で考えないといけません。

武器輸出なら日本は「死の商人」…福島氏先鋭化
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20101208-OYT1T00088.htm?from=main3

 こういう人達を抱き込むと、民主党の支持率は更に下がるでしょう。

 有権者は左側に日和ったことを敏感に感じているでしょう。未だに何も出来なくて文句ばかり言っていた社会党的な勢力に期待している物好きな国民はさほどいないでしょう。


福島氏は7日昼、国会内で、政府が来週決定予定の「防衛計画の大綱(防衛大綱)」に
関する市民団体の集会に出席。約100人の参加者を前に「日本製の武器が世界中の子ど
もたちを殺すことを望むのか。日本が『死の商人』になるのは、平和国家にそぐわない」
などとあいさつ


 具体論には踏み込まず、具体的な行動も起こさず、シュプレヒコールを繰り返しているだけ。現実を見ないで空理空論を唱えてメシが喰えるというのは羨ましい。

 それほど熱心ならば何故「汎用品」と称して中国、ロシア、イスラエルなど紛争当事国に平気でCCD素子を売っているソニーを追及しないのでしょうか。CCD素子はFLIR(前方監視装置)やリモート・ウェポン・ステーション、ミサイルのシーカーなどのコアコンポーネントです。
 ソニーはこのCCD素子の件になると極めて口が重くなります。以前英国のセキュリティショーでソニーの広報担当者に尋ねたのですが、ノーコメントでした。

 また多くの日本製工作機械が、先進国はもとより民主的とは言えない国々の兵器メーカーでも使用されています。
 これらを「単なる汎用品」だからOKと野放しにして宜しいものか。特に我が国の仮想敵であり、紛争地域に平気で武器を売る「死の商人」、中国あるいはその協力国たるパキスタンなどに対する輸出規制を行うべきだと思いますが。社民党が個別の事案を調査し、なんらかの手段を講じる努力をしたことあたしゃ、寡聞にして聞いたことがありません。

 そういえば、福島党首が中国や北朝鮮を指して「死の商人」と罵ったことはもくの知る限るありません。
 我が国が輸出するにしても相手はいわゆる民主国家でそれなりに分別のあるホワイト国でしょうに。何故「死の商人」国家にはお優しいのでしょうか。

 民主党の支持率は下がっているが、かといって自民党の支持率が上がっているわけではありません。
 赤いおべべを着て「暴力装置」発言などのくうだらない揚げ足取りをTV中継で見た国民はもはやそのような田舎芝居には騙されないということです。
 自民党は余程有権者をアホウと思っているらしい。

 そんなことよりも代案・自主政策を出してこれを有権者に問うべきでしょう。
 揚げ足取りでは政権が取れないのは社会党という反面教師から学んでいるはずですが、最近はその反面教師を教師にして野党化しているような気がします。


WEBRONZAで以下の記事を寄稿しております。
武器禁輸緩和(1)国際共同開発の前に国内共同開発を
http://astand.asahi.com/magazine/wrpolitics/2010120300007.html
武器禁輸緩和(2)日本の兵器は世界で売れない

http://astand.asahi.com/magazine/wrpolitics/2010120700012.html


専守防衛──日本を支配する幻想 (祥伝社新書 195)
祥伝社
清谷 信一

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by 専守防衛──日本を支配する幻想 (祥伝社新書 195) の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル


テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 26
ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス
なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー)
面白い
ガッツ(がんばれ!)

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(7件)

内 容 ニックネーム/日時
まぁ、何となく予想された動きではありますが、ここまであからさまにされるとねぇ。それにミズポたんがご都合主義なのは、何も今に始まったことではありませんから、驚くことでもないですけどね。とにかく、自衛隊絡みの案件となると、途端に思考停止となり「とにかく反対(キリッ!」ですもん。共同開発を行うことよるメリット・デメリットを考慮するわけでなし、将来的なことよりも目先の利益(というより存在感)が最優先。こんな政党(というか、政治家)が未だに存在すること事態、驚きであります。
カッコ
2010/12/10 18:23
ヘーワケンポーとかゴケンなどと念仏を唱えないことには支持者から見放され社民党はやっていけないのでしょうな。同様に共産党支持者もも不平不満分子の集まり。いっそのこと合併すればいいのにね。数は力なり。ミズポタン輝いて見えます。
絶滅危惧種
2010/12/10 19:34
PAC3全国展開へ、戦車など減 防衛大綱別表案が判明
http://www.47news.jp/CN/201012/CN2010121001000827.html
この新聞記事によると、「地対空誘導弾パトリオット(PAC3)を全国に配備」「戦車を現在の約600両から約400両、火砲を約600門から約400門にそれぞれ削減」「潜水艦を現在の16隻から22隻に増強」と書かれており、以上の事が決まったかの様な印象を受けますが実際の所どうなんでしょうか?

武器禁輸緩和と関係無いですが、防衛産業の凋落と戦車削減は、清谷氏が前々からおっしゃっていた事なのでコメントを希望します。
百姓
2010/12/12 20:08
防衛大綱公表は10日だと予測されていたのですが、調整が難航しているのでしょう。
ですから、まだ別表の数字は変わる可能性も残っていると思います。

ぼくはもっと大幅な陸自の定員削減と、組織の組み替え、それから効率的な予算の使い方が必要だと思います。
現状、カードローンをめいっぱい借りていて、金がないといいながら毎日2千円、3千円のランチを食べているサラリーマンのようなものです。穴の空いたバケツで水を汲むのはナンセンスです。
キヨタニ
2010/12/12 22:54
戦車の定数を現在より1/3削減するわけですか。随分、思い切りましたね。そうなると、北方の第1戦車群は完全に廃止でしょうし、その他にも戦車部隊の統廃合が進みそうですね。となると、ますます10式戦車の存在感が・・・・ある程度調達するにしても、単純に言って100輛もあれば十分、という話ですよね。そうなると、今度は例の機動戦闘車も必要性がなくなるわけだし。ま、もちろん廃棄にもお金はかかりますが、いっそのこと、イスラエルよろしく重装甲のAPCに改造する・・・なんて発想にはならないのでしょうね。
カッコ
2010/12/13 07:40
中国の兵器は安いですからね、紛争や犯罪に使われまくりです。
しかしソニーのCCDは、一応、軍隊向けなんじゃないですか。
ある程度の組織じゃないと使ってないでしょうから、軍隊同士の戦争向け兵器でしょうね。

歩兵
2010/12/14 19:09
また、ミズポたんが記者会見で大風呂敷を広げられたようですねぇ。防衛大綱にて武器輸出に含みを持たせたことについて「武器を売って金儲けする社会にならないように頑張っていきたい(キリッ!」ですって。いやもう感激しましたよ(棒読み)。だいだい大好きな中国とか北朝鮮が武器輸出するのは、全力でスルー。アメリカや日本が輸出する事に対しては全力で噛み付く。本気で中国とかが武器輸出しているのを知らないのか、知っているけど触れないだけなのか。記者の皆さんもポケーッと聞いていないで突っ込めば良いのに。あ、でもヘタに刺激すると訴えられますかね。なにせ、「弁護士」サマですしね。
カッコ
2010/12/18 08:34

コメントする help

ニックネーム
本 文
武器禁輸緩和を見送った民主党の安全保障のリアリズム 清谷信一公式ブログ  清谷防衛経済研究所 /BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる