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zoom RSS 食料自給率40%の虚構

<<   作成日時 : 2010/09/04 15:46   >>

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「食料自給率40%」は大嘘!どうする農水省
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/4098

『日本は世界5位の農業大国』の著者のインタビューです。この本は舛添要一氏もネタ本にもなっているようです。テレビのインタビューでそっくりなことを言っていした。


日本は世界5位の農業大国 大嘘だらけの食料自給率 (講談社プラスアルファ新書)
講談社
浅川 芳裕

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多少誇張や我田引水などもありますが、目から鱗の本です。
 アマゾンには如何にも農水省関係者と思われるネガティブな書評が二つあり、この書評が役に立ったというのに100名以上、役に立たなかったという側に数名が賛同しています。これが不極めて不自然。
 組織的であることがミエミエで、それだけ本書の信頼性が高い、あるいは農水省に対して不利な事実が書いていることを裏書きしてます。


 カロリーベースのいかがわしさはちょっと考えればわかります。
 
 例えばバター、チョコレート、チーズ、油、砂糖、アルコール飲料など日常さほど高カロリーの食品が多数含まれています。これらの食品の過剰摂取が問題となっていますが、緊急時にこれの食品を多量に取る必要性はないでしょう。
 非常に際してトンカツやチョコパフェやドーナツを毎日食わないと死ぬわけでもないでしょう。

 自給率を上げるのであれば酪農畜産は大幅に減らすべき、ということになります。我が国の酪農畜産は殆ど餌が輸入飼料で賄われています。ですから「国産」といっても殆ど輸入品です。

 自給率を上げるならば輸入飼料の使用を禁止すべきです。餌を牧草や廃棄された食品などで賄う範囲で行うべきです。ニワトリなどにしても狭い鶏舎に押し込んで飼料と抗生物質漬けにするより、放し飼いの方が健全です。ただし肉や牛乳、卵の値段は上がります。
 ぼくは今の肉の値段が異常に安いのではないかと思います。肉の値段が上がれば、バカみたいに肉を食べる人もへり、成人病がへるのではないでしょうか。

 またハウスで石油を焚いて野菜や果物を栽培するのはやめるべきです。あるいはこのような農産物には特別に税金をかけるべきです。
 石油はすべて輸入です。またハウス栽培は栄養価の面で露地物に劣ります。わざわざ石油を燃やして、栄養価の 低い野菜・果物のを栽培する必要はありません。本来冬にキュウリを食う方が異常です。

 それから多くの食品が廃棄されています。
 一説によると約3割の食品が破棄されているそうです。これら廃棄を減らす方策が必要です。家庭でも多くの食品が冷蔵後で腐ってて、捨てられています。
 極論ですが一定以上の家庭用 冷蔵庫の販売を禁止すれば。物理的に食品を保存できませんから廃棄される食品が減るのではないでしょうか。

 小麦や大豆などは国産品の質が低い。それは農水省が農家をスポイルしてからです。むしろ競争原理を導入した方が生産量が増え品質も良くなるでしょう。

 戦時に備えて食料の自給を挙げるならば上記のような方策も必要だし、外国食材の輸入を禁止して、揚げ物や甘いものを喰うな、芋もっと喰えみたいな戦時中みたいな政策も必要かもしません。

 チョコレートも輸入チーズも、オマール海老、ワインも禁止なんて味気ないと思いますが。

 そんな臨戦国家みたいな真似をする必要があるのでしょうか。


 不思議なことに農水省は資本力もやる気もある法人の農業進出を妨害し、老齢・兼業・小規模農家を優遇しています。
 本来自給率を挙げるならば効率化が必要なはずですが、農水省は「法人は利益優先で悪事を働く、また儲からなくなったら放り出す」と主張しています。まるで共産国みたいな主張をしています。
 ならば個人の農家は営利的ではなく、お国のために損して働いているのでしょうか。耕作放棄をする農家は少ないのでしょうか。そんなことはありません。

 農水省にはレッドパージが必要かもしれません。冗談はともかくして、法人の参入を阻むのは農協が大打撃を受けるからでしょう。

 農水省が守りたいのは農業ではなく、農協と農業利権です。

 日本の農業の足を引っ張っているのは農水省です。ぼくは農水省を農水庁に格下げして、経産省の外局のにすべきだと思います。
 産業として農業をとらえ、政策を立案、実行する必要があります。無論予算と人員は大幅に削減すべきです。予算と人が多いから悪さをするわけですから。

 農水省が無駄遣いしている防衛費に匹敵する予算は、毎年の国の借金返済に充てるべきです。


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コメント(13件)

内 容 ニックネーム/日時
私の近所でも、農協を通さずに直に大型スーパーと契約して野菜を卸している人がいます。当然、一定の量を安定的に供給する必要がありますから、私の家を始め複数のお宅が農地を貸しております。結局、農業といえども効率を上げる方法は幾らでもありますものね。それはそうと、最近だと「野菜工場」なる施設が稼働し始めているようですけれども、あれは農業の究極的な姿なのでしょうか。以前、荒巻先生の「要塞シリーズ(確か、「琵琶湖要塞」だったでしょうか)」にて、同様の工場が出ていたかと思いますが、将来的には栄養価の高い米や野菜が工場で安定的に供給されるようになるのでしょうね。あくまでも農水省が考え方を根本的に変えればですが。つまるところ、政治主導が確実に行われないから、官僚も考え方を改めないですよね。
かつかつ
2010/09/04 18:39
>野菜工場
結局電力を使うわけですよね。原油を使わないなら原子発電でエネルギーを賄うことになります。心情的には如何なものかと思います。ただ、すべての農作物が工場で生産されるわけではないと思いますが、その内細胞培養の技術で
果物や肉を直接生産するようになったら恐いですね。
農業が全部これになると環境負荷をかけなくなるから宜しいという考え方と、里山保全じゃないですが、自然との共生という面ではマイナスだという意見がでてくるでしょう。
キヨタニ
2010/09/04 19:33
食料自給率の議論の際に思うのが、食料自給率と安全保障を絡めるナンセンスです。
考えて見ましょう。日本に食料が入ってこなくなる事態の際は、ほぼ100%の確立で石油やら何やらのその他の資源の輸入が絶たれるのではないでしょうか?
もちろん自国産業の保護という観点よりの自給率にこだわるのであれば、それもありですが、キヨタニさんのおっしゃるとおりその数値もかなりの恣意的な物ですね。
 私は食品会社社員で世界中の食材を取り扱っていますが、国産に対する消費者の信仰には正直うんざりします。イメージだけで国産=高品質 と思われてもね・・・
考えようによっては国産程怖い物はないですよ。輸入食材は検疫によってフィルタリングされてますので。一例をあげると輸入野菜は残留農薬等の検査を経ていますが、私の知る限り国産野菜で残留農薬の検査をしている生産者はきわめて少ないです。
会社員36歳
2010/09/04 20:54
>キヨタニ先生へ。ご返信、有り難うございます。それこそ街中に原発(また、荒巻義雄先生の作品からの引用で申し訳ありませんが、例えばトリウム原子炉など)を建設、安価に電力が供給されるようにでもなれば、また話は変わってくるのでしょうね。それと、ネットで以前見たのですが、オランダで人工肉(もどき)の開発に成功したような話も。ま、とても食べれたシロモノではないと思いますが><
かつかつ
2010/09/04 21:24
>国産に対する消費者の信仰
食品に限らず輸入品には過度どとも思えるほど厳しいですよね。

パエリアにはスペインの米があっているし、ピラフにはトルコの米が、インド料理にはインドの米が合っています。食の多様性は文化の尊重です。が、我が国では輸入が難しい。
インドで寿司にインド米をつかえていわれたら困ると思いますが。

国内の農薬使用は恐いですよね。農家は出荷用とは別に自家消費用の米や野菜を栽培していたりしますしね。畜産関係者はブタや牛のレバーは食べないし。

農業工場に関しては食とはなにか、ということを根源から考えないといけないと思います。
サイゼリヤなんか最近とみに工業化が進んでいます。なんか料理ではなく工業製品を食べさえられているような気がするでいっておりませんが。
キヨタニ
2010/09/04 22:21
キヨタニ先生へ、
今回の問題提起については、概ね賛同できる事ですが、一点どうしても容認できない発言があります。「自給率を上げるならば輸入飼料の使用を禁止すべきです」についてはもう少し飼料業者がどの業者から原材料を購入して、その業者が何を作り、それがどれだけ日本に影響を与える事かをお調べになってから発言される事を望みます。例えであげられている他の事例とは毛色が若干違います。日本の飼料に関わる人間としての発言です。

別件、荒巻義雄先生の話では、核融合が実用化されていたと思います。あれなら理論上一台で全てのエネルギーをまかなえるので出来る話でしょう。
ただ、農業の工場化は穀物以外の生鮮野菜や果物には非常に有効です。環境保全も全てを人間が行う必要はありません。もともと自然ですから。カナダなどは人間環境との住み分けを行って環境保全を行っていますので、運用しだいでは可能だと考えます。
農業の工業化では大量のエネルギーを消費しますが、同時に大量のエネルギー源を放出もしています。機会製造工場並みに放出エネルギーを回収し再利用できれば、非常に効率良く生産できます。東京都や神戸市が行っている排水処理プラントからのメタンガス回収などがより例です。まだまだ未発達ですが、やる気があれば開ける分野です。
無名です
2010/09/04 23:29
別にぼくが飼料の輸入を禁止しろといっているわけではありません。農水省がファナティックに自給率をあげるというならば、そうせざるを得ないということです。
あるいは畜産は諦めろ、牧場を潰して芋をつくれということです。
ぼくは個人的にはグレン・ミートよりもグラスミートの方が好きですが。ビールまでのませたメタボ牛を喰おうという気にはなりません。
まあ、好みの問題ですけど。

農業工場についていうと、作物と土を切り離す行為が、色々な面で問題はないのかという検証が必要だと思います。
ぼくらが子供の頃、灰分は必要なしとされていました。ですが今では食物繊維の摂取は必須とされています。その時点の科学が正しいとはかぎりませんから、口にいれるものは慎重に扱うべきだと思います。
キヨタニ
2010/09/05 00:03
キヨタニ先生へ
度々、お返事を頂き有難う御座います。
「農水省がファナティックに自給率をあげるというならば、そうせざるを得ないということです。」、なるほど良くわかりました。

政府の発表する報告書には、多々懐疑的に感じるところがあります。
製造工場などで生産される物は、廃棄物や副産物を他の製品や製造業などに回して効率化を図っています。
そうしないと、資源の無い国で、これだけの人件費が高い国のなかで物は作れません。
一業種でも無くなれば他の多くの業種に多大な影響を与えます。
昔、国内タイヤメーカーで火事があり、製造がストップになった事がありますが、その為に、b別会社の薬剤の製造が止まり、色々な製造業が大変な事になった事があります。
そういった、横の繋がりを政府は把握していますが、報告データには使いません。
困った物です。

別件、最近ではコレステロールが高い方が長生きすると言う報告も上がっていますので、何が正しいかは難しいところです。
でも、新しい技術や発想を育てて行くのは大変重要な事だと、技術者の端くれとしては考えています。
私の知る防衛産業に携わる技術者にも、同じ考えの人は多く見受けられます。
無名です
2010/09/05 01:52
> パエリアにはスペインの米があっているし、ピラフにはトルコの米が、
> インド料理にはインドの米が合っています。食の多様性は文化の尊重です。
> が、我が国では輸入が難しい。

ヨーロッパ、タイ、インド、パキスタン等の海外のお米は容易に入手できますよ。
現地の値段よりはるかに高価になりますが、それは仕方がないでしょう。
トルコのお米は輸出にまわすほどの生産量がないらしく入手が難しいようです。

輸入米のネット販売
http://search.rakuten.co.jp/search/mall/-/%E8%BC%B8%E5%85%A5%E7%B1%B3-201194/f.1-p.1-s.5-sf.0-st.A-v.2
http://nihonmai.com/

農産物の輸入には食物としての安全性や鮮度以外にも防疫の問題も重要です。
国内でも沖縄県や奄美群島からのサツマイモ類やカンキツ類の移動には制限が設けられています。
ぽこぺん
2010/09/06 11:34
食糧自給率の大ウソは農水省の保身だと思いますね

だいたい米価が高すぎるからお米の消費が下がっただけで今の半値ぐらいなら自給率もアップするし減反の補助金も別な建設的事案にまわせるんじゃないかな

余剰労働力の配分や農地の集約、採算性の確保等難しい問題はありますが私は克服可能だと思いますし日本の農地のほとんどは米作に適してて畑作にはむいて無いからお米の増産しか手が無いと素人は思いますね(畜産やめて芋を食えとは言えないでしょうから)
ご飯大好き
2010/09/06 17:12
学校給食も問題ですよね。
給食は全部米食にすれば宜しい。出来れば7分づきか玄米。

それに牛乳はやめるべきです。筑前煮と牛乳とか肉じゃがと牛乳でまともな味覚が育つとは思えません。
キヨタニ
2010/09/06 17:27
>ビールまでのませたメタボ牛を喰おうという気にはなりません。

牛にビールを飲ませて肉質を高めるというテレビの放送は、ほとんどが「ヤラセ」だそうですよ。(ビール飲ませるのはカメラがまわっている時だけ)
人間様が発泡酒でチビチビやっている時代に、畜生にビールなんてとんでもないということです。よほどのブランド牛でもない限り経費が回収できませんからね。
もっともメタボ牛の肉は私も勘弁してほしいのですが、そうした肉が高値で取引されるおかげで、赤身の肉が安く買える現状は悪くないと思っています。
矢野
2010/09/06 20:35
学校の牛乳と言うか日本の牛乳は高温殺菌だからまずいんですよ。

欧州では低温殺菌が常識です
まあ、高温多湿の日本じゃ色々と制限があるでしょうけど
殺菌技術、保温技術も進歩しています
アンドロ
2010/09/08 17:55

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