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昨今派遣切りなどが社会問題化しています(させているのはメディアのような気がしますが)。 で、内部留保が充分にあるのに、体力があるのに何故派遣社員の首を切るのか、と大企業が非難を浴びています。 問題はまず、会社は誰のものか、何のためにあるのかという根源的なことを再確認することです。 会社は株主のものに決まっています。会社は儲けるためにあります。今じぶんこういうことを言うとメディアでは袋たたき合うでしょうが、本当のことです。 ですが、それが資本主義です。違う、というのは勝手ですが、例えばあなたが儲かっているラーメン屋さんを経営しているとましょう。そこに、いきなりヤクザがやってきて経営権を譲れとか、いわれても困るでしょう。面白い仕事をして満足しているからカネはいらないだろう、とかいわれて儲けは全部よこせと言われても困るでしょう。 誰が会社のオーナーシップをもっているかといえば、それは出資している人間です。それを否定するならば極端な話すべての企業を国営・公営化しなければなりません。 また倫理を最重視するのであれこれまたすべて宗教結社にしなければなりません。 政府が解雇をするなと、会社に命令して、結果業績や株価が大きく下がったら政府は責任をとれるのでしょうか。昨今の派遣を救え、政府がコミットしろという風潮は極めて感傷的です。 ならば、派遣など雇わず、外国に工場を移す企業が増えた方が宜しいのでしょうか。 好き嫌いは別にしても、製造業のみならず農業までも海外との競争にさらされています。この事実は変わりません。 無論企業には、社会の構成員として果たさなくてはならない責務はあります。一部の大手メーカーのように、内部留保をごっそりため込んでいるのに期限前に前倒しで派遣を切って寮まで追い出す、というのは社会の批判を受けてもしかたないでしょう。ましてや偽装派遣などの犯罪行為なら尚更です。 ただ、不景気がさほど深刻じゃ無い段階での首切りの方が、切られる方もいい場合があります。 不況にどん底になって首を切られても再就職はさらに難しいし、また正社員の早期退職者に割増退職金を払う余裕もなくなります。退職金はもらえない、就職もできないわけです。逆説的にいえば、好況の時ほど人員削減をし易いわけです。 さて問題は株主です。株主、といっても色々あるわけです。その企業の株を長年持って応援している人も株主ですが、デイトレードで僅か数分の間に株を売り飛ばす人もまた株主です。経営者はどのような株主の方向を向いて経営するかということです。 日本企業の強みは人材を抱え込んでいることです。不況の時でもすぐに解雇することなく人間を抱え込みます。また不採算部門のすぐに売り飛ばしたり、解体したりしません。ですから長期にわたって技術が伝承されます。 例えば原子力発電所です。日本とフランス以外は概ね民需用の原子力発電の人気が無くなると、関連ビジネスを解体するか、売り飛ばしてしまい、影も形もなくなりました。 ですから、原子力が脚光を浴びている現在、日仏以外にメーカーは殆ど存在しません。 アメリカの企業は儲からない製造業を捨て、口利きや他の企業を騙す詐欺を生業としてきました。ボーイングにしてもシステムインテグレーターといえば聞こえがいいですが、自社の工場を売り飛ばし、飛行機のキモである主翼を三菱重工に丸投げしています。これはメーカーとしての中長期的な競争力は失います。 事実ボーイングはこのやりかたのせいもあり、787の開発には大きな遅れがでています。アメリカ企業は80年代も同じような会社いじりをやって見かけの利益をだし、結果として企業体力を弱めましたが、懲りていないようです。 長期にわたる開発や、地道な品質改善はすぐ売り上げや利益が何倍になることには貢献しません。また固定費用も出ていきます。 固定費用の生産設備をもたない、あるいは従業員を抱えない企業の方が、短期的には儲かるに決まっています。会社の売買を繰り返し、決算書の数字をいじっている方が儲かります。 極論になりますが、その理屈ならば儲けるなら金融しかないわけです。少なくとも米英にはそう思う経営者が多かったわけです。 ただ、中長期をみれば短期型の経営は不利です。 短期の利益を追及すると中長期的には儲からないことが多いわけです。逆に長期にわたって株式を保有する株主には短期的には利益が低くても、中長期的には、儲かります。 つまり、デイトレーダーや四半期の配当と値上がりだけを期待する株主に迎合すると、日本企業の強みは発揮できなくなるわけです。ですから、株主としては長期投資家を優遇すべきです。 短期利益を追求した米国企業がどうなったは昨今の状況を見れば明らかです。 派遣を救えといっている人達が、このような主張をあまりしないのは何故なのでしょうか(広告費の大きな会社が、広告費を減らしてその分雇用を守る手もありますが、メディアは勿論そういうことは言いません)。 現在の議論は短期売買の投機家と長期投資家も「株主」とひとくくりにするから、おかしな方向に行っているように思えます。 対して昔の日本企業のように株主は放置して、会社は雇われ経営者と従業員のものというのも問題ありです。出資者に利益を還元しないのは詐欺あるいは背任です。また経営が不透明に陥りやすい。 かつて東京ガスでしたか、雇われ社長が自分の子供に社長を世襲させましたが、こういうことをやっていれば、不祥事も起こるだろうし、長期的には企業の価値は下がっていくでしょう。 企業は長期投資家を優遇し、自社は短期の配当よりも長期間に安定した利益を出していくとアピールすることがが必要だと思います。長期保有を前提として株主を増やすことが、経営の安定にもつながります。 そのような観点からみると現在の日本企業はあまりに短期の業績を気にしてすぎる気がします。 例えばこの時期契約終了前に派遣を切ると社会的な批判を受けます。また社員もいつ首を切られるかわからないのであれば、会社に忠誠心を持てません。それは中長長期的には不利益でしょう。 ただ、高度成長期のような社員が退職するまで丸抱えというのは時代に合っていないでしょうから、雇用のあり方は常に見直していくことが必要だと思います。 転職の自由を担保する必要があります。 いまはまさにそのような議論をすべき時だと思います。 企業も日本の企業は不況でも社員を抱え込み、技術を温存するから中長期的には安定して利益を上げられる、そのような方針に賛同してくれる長期保有を株主を増やすような経営をすべきではないでしょうか。 |
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“内部留保を溜め込んでいる”といっても、いにしえの米騒動のときに米屋が疑われたよーに、企業がサラリーを出し惜しみしているワケではなく、またそれを内部留保としてキャッシュで持っているワケでもないです。 |
truly_false 2009/01/09 06:35 |
コッポラ監督の「タッカー」という映画がありましたけど、タッカーという男が斬新な車を作ったのですがビック3に妨害され、ビック3の要請を受けてFBIがタッカーの会社を潰すという話ですけど、この映画が公開された後になってビック3が非難されるとあれはタッカーが資金難に陥っただけの話だけであってビック3が悪いわけではないと言い訳してましたけど…。アメリカ人は本当に卑劣だと思いました。まだ製造業を軽視しているのですか…。あいつら、マイケルムーア監督の映画にもGMの会長の豪勢な生活と失業者の生活を比較した映画がありましたけどね…。なお、タッカーの映画はDVD化されていません…。このタッカーは週刊ヤングジャンプの栄光なき天才たちにもとりあげられてましたけど…。 |
ラジオランチ 2009/01/09 07:28 |
契約期間終了前に切られた、契約更新されなかった派遣労働者が派遣先の企業に「雇用を守れ、派遣を切るな。」と抗議していた映像をテレビで見ましたが、それは取引先じゃなくて派遣元の企業に言う事だろう、と思います。 |
おはぎ 2009/01/09 10:08 |
会社はステークホルダーのものでしょう。株主のものなんて言うから株主至上主義が蔓延していきすぎた経営になるわけです。株主にした目が向かないようになる。株主の利益のためになんでもやるようになる。 |
ななし 2009/01/09 11:07 |
株主だけだとかそういうことを言うから、ダメになる。取引先も従業員もお客さんがいなければ会社はなりたんでしょうに。 |
ななし2 2009/01/09 11:11 |
日本が株主を軽視する様になったのは、資本家を追放したGHQの為でしょう。 |
K 2009/01/09 22:17 |
>昔の日本企業のように株主は放置して、会社は雇われ経営者と従業員のものというのも問題ありです。 |
へろ 2009/01/11 03:46 |
へろさんその会社はそうい印象だったんですね。 |
ななし2 2009/01/11 14:13 |
上場企業の株主総会が殆ど同じ日に行われてきたのは、企業が株主をどのように見てきたかよくわかります。 |
キヨタニ 2009/01/11 17:01 |
>株主だけだとかそういうことを言うから、ダメになる。取引先も従業員もお客さんがいなければ会社はなりたんでしょうに。 |
へろ 2009/01/17 03:42 |
株主利益の最大化を目指した末の、今回の金融危機だから、何らかの対策は必要だ。 |
K 2009/01/20 17:44 |
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