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zoom RSS ヨルダン事情2

<<   作成日時 : 2008/04/06 10:21   >>

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 さて、あれこれ仕事も終わって昨日はペトラ遺跡に行ってきました。ぼくは本来旅行が嫌いなので観光はしないたちなのですが、在京ヨルダン大使から「キミ、是非ともペトラは行っておきたまえ。」と説得されたこともあって行ってきました。
 ここではネットの接続環境があまりよろしくなく、通信速度も遅いので写真はまた後日とします。

 ペトラに行く途中、アカバまでの鉄道がありました。「アラビアのロレンス」でロレンスたちが襲ったのがこのあたりだ、とか運転手が教えてくれました。確かに映画そのもののような情景が広がっておりました。
 これが未だ単線なんですね。列車も古い。輸送効率が極めて低い。アカバ、アンマン間の輸送はトラックが主流です。観光客もアカバまでは車で移動することが多いようです。移動時間自体は飛行機の方が早いのですが、搭乗まえの時間など考えると時間の差はあまりない、値段はクルマの方が安い、と言うことらしいです。
 第三世界はえてして公共輸送機関の発達が遅れています。それは巨額の投資が必要だからです。とりあえず道路を造ったほうが安上がりなわけです。

 その割には今アンマンは建設ラッシュで、市内ではホテルや大規模なショッピングセンターが続々と建設されています。これはオイルマネーが入った投資会社などが投資しているためだそうです。
 ただ、今後公共輸送機関が発達しないと開発は頭打ちになるでしょう。


 首都であるアンマン、とヨルダンの唯一の港であるアカバを複線でつなげばかなりの物流の効率化が図れるでしょう。またその沿線に工場を建設すれば物流上有利になるでしょう。観光客にも便利になり、海外からの観光客の誘致にも有利に働きます。更に電化を行えば環境への負担も減ります。

 現在ヨルダンではアメリカ向けの工業製品の輸出が盛んです。というのもイスラエルの原料を加工したものであれば無制限に無関税で輸出できるからです。アメリカが中東で一番始めにFTAを締結したのがヨルダンです。これはヨルダンに親イスラエル政策をとらせるアメリカのインセンティブなわけです。このため医薬品や医療品の対米輸出が増えています。またメイド・イン・イスラエルを嫌う国へ「ヨルダン製」として製品を売ることもできます。
 現在アカバ周辺には経済特区が造られてこの種の輸出のための工場が多数建設されています。鉄道が発達すれば内陸にも同様な特区を造ることもできるでしょう。    

 たとえば、鉄道の投資を日本のODAでできないでしょうか。ヨルダンの発展は中東の安定化につながります。それは間接的にはイスラエルやアメリカの利益にもなるので、彼らに恩も売れます。また鉄道の電化によって生じる二酸化炭素の削減分を日本が受けとるようなとり決めもできるでしょう。
 また深刻な失業率の歯止めにもなるでしょう。経済特区で働いているのは中国人など外国人が多く、あまり雇用には貢献していないようです。鉄道というインフラを整備して工業をもっと興し、国内の雇用を増やせるようになるのではないでしょうか。
 しかもヨルダンは極めて親日的な国です。親日的でもなく、他国を侵略して居直り、いまだに圧政を続けているような隣国に出す金があるのであれば、それをヨルダンのような国に出すべきだと思います。

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コメント(2件)

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 最近読んだ「アラブの大富豪」という本にもヨルダンのこと、工業製品については書かれていました。ヨルダンって石油がほとんど出なくて中東では貧乏国なんですね。ただ、恵まれていない国ほど何とかしようと努力はするもので、その辺も日本とは心情的につながるものはあるかもしれませんね。アラブ=石油で大金持ちのダメ人間たち、ばかりではないと感じさせられました。
SNK22
2008/04/07 00:32
そーいや、インテルやマイクロソフトの研究開発拠点はイスラエルにあったっけ。中東の反イスラエル各国は、ウィンテルのPCを拒否しているのかな?まさか・・・
とーりすがり
2008/04/09 01:00

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