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ジープというと小型四輪駆動車の代名詞ですが、「ジープ」登録商標(現在はクライスラー社が保有)です。携行型対戦車ロケットを「バズーカ」と呼ぶようなものですな。 ですから「本物のジープ」と呼べるのは登録商標の使用を許可されたものに限ります。 自衛隊が七三年に採用した「七三式小型トラック」はちゃんとライセンス料を払って生産していた紛れもないジープでした。 九〇年代半ば、排ガス規制が強化されることにより、自衛隊もこれに対応しなければならない。で、七三式のエンジンルームはこれ以上の拡張は無理(当時の陸幕広報室の説明)であり、三菱自動車が新規にパジェロをベースに新型車輛を開発したわけです。 ところがです。 陸幕は予算を通すときに、このパジェロを「既存の『七三式小型トラック』に改良を加えたものである」としてきました。 ですから名称も同じ「七三式小型トラック」。 「七三式小型トラック改」でも「七三式小型トラックその2」とかでもありません。ただの「七三式小型トラック」でした。 つまりジープもパジェロも同じ「七三式小型トラック」なわけです。 どのような魔法を使えばジープを改良するとパジェロになるのでしょうか。普通は疑問に思うでしょう。 実際問題として戦時に前線の部隊で損耗したパジェロの補給を頼んだらジープが届いたとか、ジープの補修用パーツを要求したらパジェロのパーツが来たりするという悲劇的かつ喜劇的な情景が起こりうるわけです。 そこで、予算を通した大蔵省(当時)の主計の担当者にインタビューをしました。ジープを改良するとパジェロになるのは面妖ではないかと。すると「書類がキチンとしていまましたから問題ありません」との回答でした。 恐らくこの人物はクライスラーのチェロキーを購入して、代わりに三菱のパジェロが納車されても何の疑問を差し挟むこともないのでしょう。大蔵省の主計官とはかくも鷹揚でないと務まらないようです。 当時陸幕広報の担当者に「あれはパジェロですよねえ」と言うと、血相をかけて「民生用コンポーネントを使ってはいますが、あれはパジェロじゃありません!」と否定していました。 「七三式小型トラック」は確か制式採用された装備です。制式採用された装備はあれこれ縛りが多くて、途中でスペックを変えるの際大変なはずで、別物入れ替えていいわけはないのですが。 あくまで改良というのであればクライスラー社にライセンス料を払わなくてはいけませんが、そのような支払いは行っていないそうです。 要は旧式化した「七三式小型トラック」(ジープ)を更新したい。だけど新しい車種を導入すると関係各位を説得しかければならなので面倒くさい。ならば既存の車種の改良で押し通そうというところでしょう。 実はこれは名称だけの問題ではありません。九七年に採用された「七三式小型トラック」はそれまでのジープベースの「七三式小型トラック」を改良したものとして国会で予算が承認された訳です。 これは防衛庁、陸幕および大蔵省が共謀して国権の最高機関たる国会及び、納税者を騙したわけです。つまり国家に対する背信行為であり、またシビリアンコントロールを逸脱した行為であります。 この理屈が通るならば、空自がF−4J改を更に改良したと称してF−22を導入したり、九六式装輪装甲車を改良したと称してストライカーを導入したりいうことが可能となります。 さて、陸幕はいつのまにか「七三式小型トラック・パジェロ」を「1/2トントラック」という名称にこっそりすり替えています。いつの間にか制式装備品である「七三式小型トラック」は消えてしまったわけです。 ぼくは「七三式小型トラック・パジェロ」が導入の際からこの問題を追及していますが、何故かマスメディアや野党はこの問題をスルーしています。極めて不思議だとしかいいようがありません。コントロールする側のシビリアンがこんな調子でシビリアンコントロールが出来るのか非常に疑問です。 納税者やメディアが監視が足らないから、現在のような防衛装備の調達がデタラメを許容してきたといっても過言ではないでしょう。 こんな自衛隊に誰がした!―戦えない「軍隊」を徹底解剖 今回の 「七三式小型トラック」問題もこの本で紹介しています。その他にも防衛調達の問題点にも多々言及しております。
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| タイトル (本文) | ブログ名/日時 |
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| 内 容 | ニックネーム/日時 |
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The All:品悪く表現すれば、民間企業とは、国家(幕藩)を超えて越境越後屋経済学を信奉する越境国際企業であり、大和藩の旗本意識が徳川時代で止まっていらら、もうこれは越境するより企業を守る方法は無い。民間企業が各省庁、防衛省のあまりの古色蒼然(大本営)に呆れはてて、匙を投げている状況だと認識す。そのくらい官僚の意識は遅れすぎているのです。さらにアキバ地球村の「遠隔越境制御技術」への対処は国なる幕藩体制では不可能となっている。 |
guest 2007/11/11 07:58 |
内部を勝手に入れ替えたとなれば、当然のこと商標権特許権その他もろもろの知的財産権侵害になると思うのですが。で、米国ならその辺は実に抜け目なく(えげつない?)巨大な損害賠償請求になると思うのですが、そんなニュースは聞いたことがありません。なぜなんでしょう? |
とーりすがり 2007/11/11 08:22 |
失礼しました、内部の入れ替えでなく全面的な作り替えですね。 |
とーりすがり 2007/11/11 08:35 |
> 制式採用された装備はあれこれ縛りが多くて、途中でスペックを変えるの際大変なはずで、 |
ペンチ 2007/11/11 08:35 |
> すべての制度が出来上がっていれば問題なのでしょうが。 |
ペンチ 2007/11/11 10:22 |
The All:貧しい国(アフガンも)では民間規格で作られた日本製中古4駆軽トラへ、対戦車砲を積んで、山岳地帯を走る方が全てにおいて便利だと言うのは、正に、彼等が軍事とは何かを真剣に考えているのだと思う。防衛官僚の天下りは、国家防衛政策を歪めて、納税者負担の軽減と防衛力強化になっていない。 |
guest 2007/11/11 11:03 |
こういうこと、本来なら野党もマスコミも絶好の与党攻撃のネタにするんだろうが、どっちもアカポンタン(by ドクロベエ様)だからなぁ。 |
土門見人 2007/11/11 18:05 |
この73式の件は、ごまかし、ということなんでしょうかねえ?!?! |
ガンダム龍 2007/11/11 23:31 |
防衛調達に関してここ二週間ほど、テレビ、新聞、週刊誌から多数のコンタクトがあり、コメントやレクチャーなどをしていますが、熱しやすく冷めやすいですからねえ。この問題に関しては蛇のように執念深くやって欲しいものです。 |
キヨタニ 2007/11/11 23:57 |
今更のコメントですが(^_^; |
黒猫 2009/02/10 07:17 |
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