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zoom RSS 【捕らぬ狸の皮算用】三菱重工、国産ジェット機受注に異例の大サービス

<<   作成日時 : 2006/11/24 14:08   >>

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 三菱重工業が日本航空(JAL)と全日本空輸(ANA)に「MJ(三菱ジェット)」購入に関して異例の好条件を提案しているそうです。

 MJの引き渡し可能となる2012年まで、MJを注文すれば、機体を引き渡すまでの代替機のリース代などを三菱重工が一部肩代わりするそうです。
 MJは総事業費が約7000億円ぐらいだそうで、事業を採算に乗せるには最低でも350機の販売が必要でだそうです。


 三菱重工は国内だけでMJを百数十機販売する計画そうですが、旅客機の経験が全くない会社の「新型機」をエアラインがホイホイ買うでしょうか。事故でもあったら責任問題です。特に日本のエアラインは官僚体質ですから、尚更です。

 ぼくは非常に疑問だと思います。まだインドやらマレーシアの格安エアラインの方が目があるでしょう。もっとも海外でこんなことをやるとダンピングだと提訴されるでしょうから。
 しかもボンバルディアや丸紅と組んだエンブラエルというこの業界の2強がセールスをかけるわけですから難しいでしょうね。

 しかもこの「大盤振る舞い」で目標の350機は更に機数が膨らむでしょう。

 大体、三菱重工は、過去生産開発は戦闘機やら小型の機体ばかりで、大型の機体の製造経験もありません。しかもどんなに不都合があってもお客が文句を言わない官需ばかりやってきたわけです。

 前から申し上げているように、川崎重工が音頭をとって、新旅客機をベースにPXを開発すれば良かった。そうすればPX、及び各種YS−11の後継機、電子戦機、海上保安庁の機体などで100機程度は官需で埋められたはずです。ビジネスとしての成功する確率はかなり高くなるし、万が一失敗しても損失は最小限で済みます。
 もっとも海自と旅客機双方の仕様のすりあわせはいりますが。それでも官需を利用できるメリットは大きい。

 まあ、今となっては覆水盆に帰らずですが。

 結局F2支援戦闘機の仕事が切れる三菱重工に、経産省が飴玉与えたわけです。天下り先は減らしたくないでしょうから。それも自分たちの身銭切ってならいいのですが、原資は我々の税金です。
 
 一刻も早く我が国の航空産業の再編を行うべきです。

http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20061121i106.htm?from=main1


http://kiyotani.at.webry.info/200608/article_25.html


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スホーイ・スーパージェット100
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コメント(10件)

内 容 ニックネーム/日時
 ちょっと思ったのですが、US−1を民間仕様に改造して、空港の作れない小島へのラインに使うことはできないのでしょうか。もっとも、今時、空港の作れない島は殆どないと思いますが。
土門見人
2006/11/24 21:28
三つ難点があります。
ひとつは、歴史的に見て、ターボプロップ4発旅客機で成功した物はひとつもありません。
現在、民間運行されている少数の飛行艇も、すべて双発止まりです。
これは4発機の運行コストが高いという事に起因しています。
二つめは、US-1のSTOLシステムです。境界層制御のために、もうひとつ余分にエンジンを積んでいる位ですから非常に複雑ですし、高翼で背の高い胴体(飛行性能を達成するために必要でした)ですので、整備コストが非常に高くなります。
これも、現在運行されている飛行艇は、背が低くて、ちょっとしたはしご程度で整備ができるものとは大違いです。
US-1A改への発展でも、結局、コスト増になるということで、艇体の複合材料化はできませんでした。
これにより、腐食防止のための運行コストを大きく引き上げています。
ちなみに、新明和の工場では、あがってきた機体を一時間近くかかって洗っています。

小笠原TSLの採用に当たって、US-1を40席程度の旅客機にした案も比較検討の対象になっていたそうです。
いーの
2006/11/24 22:47
高尾慶子という作家が、「やっぱり、イギリス人はおかしい」という本で、林信吾さんの悪口を書いていました。林信吾氏は林望に対する嫉妬心から「イギリス・シンドローム」という本を出したとか。林信吾氏はロンドンに十年いたけど、日本人コミュニティの外に出たことがなかった臆病者とか。林信吾氏の著作は他人の書いたものの丸写しだとか。林信吾氏は反論した方が良いのでは。
マークス慶子
2006/11/25 00:29
C-Xを貨物機として輸出するとかしないとか、ファンボローで屁だけこいて来たという噂もあるんですが如何でしょう?いえね?小笠原の父島だけ何とかなれば、いいんですけどね。
http://tail-tale.blogspot.com/2006/09/blog-post_18.html
pongchang
2006/11/25 07:07
貨物機限定が売れるなら、ロッキードはL-100(C-130の民間機版)を今でも造ってると思うんですよね。
軍用貨物輸送機として売るとしても、MJと同じくアフターサービスの問題があります。
いーの
2006/11/25 11:36
旅客機をP-Xじゃなくて、P-Xの胴体中央部だけ太くし、双発化で旅客機化するのが次善の策だったはずなんですけどね。
今から追加開発すると脚もいじらなきゃならんでしょうし、開発費が余分に要るでしょうから、これも現実的ではなくなりましたね。

そもそも、国産方針をどうするか考えるべき時だと思うんですけど。発言する人は国産主義ばっかりで、うんざりします。小野何とか前間とか。
いーの
2006/11/25 11:51
>発言する人は国産主義ばっかりで
機上機器は国産に拘る事が出来ません。ですから、国産率なんて by MHI梶浦技師長
http://tail-tale.blogspot.com/2006/10/mj.html
pongchang
2006/11/25 12:30
天下り先を減らしても我が国の航空産業界を再編成しようという官僚や、政治家が増えないとお先真っ暗です。
US−2に関しては世界で唯一あのような機体を採用している根拠が非常に薄弱です。ぼくは調達を中止すべきだとおもいます。他に予算が必要なものはいくらでもあります。
キヨタニ
2006/11/29 00:08
ホンダ小型機の受注好調 100機突破、増産も検討へ
http://flash24.kyodo.co.jp/?MID=RANDOM&PG=STORY&NGID=econ&NWID=2006120901000178
K
2006/12/09 11:27
三菱重工は戦時中に4発大型爆撃機を計画していますが失敗または、企画倒れ(終戦)に終わっています。しかし、現在の航空自衛隊の航空機をライセンス製造しているのも確かですからそんなに経験不足なわけでもないでしょう。いざとなったらどっかからエンジニアを引き抜いてくれば言い訳ですから。

新明和工業のほうですが、前身は川西飛行機ですが二式大艇の飛行能力は今でも絶賛されています。企画倒れにはなりましたがさらに大きい蒼空を開発していたのですから当時の関係者を募れば・・・・。

しかし60年前の航空技術では無理ですかね・・・。www

まぁ国産大型航空機を作ることはいいことだと思います。莫大な血税を支払ってアメリカから想像も付かない値段で何機か買うよりか良いのではと思います。

いつまでもアメリカのゴマをすっていても無駄です。
通りすがりの人
2007/10/18 16:17

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