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zoom RSS 仏 きょう大規模デモ 若者採用より従業員保護

<<   作成日時 : 2006/03/29 11:15   >>

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フランスで政府の若年層向け雇用促進策、「初回雇用契約(CPE)」の撤回を求めるゼネストが行われるそうです。

普段からこの国は山猫ストが多いんですが。

あたしゃ、取材で何度も国鉄の山猫ストにあって、取材場所の見本市会場まで苦労してたどりついたことがあります。
 今から10年近く前には突然のゼネストに巻き込まれました。鉄道、地下鉄、バスが全ぶストップ、そんな状態だからタクシーもつかまらない。
 日本では経験できない体験でした(したくもありませんが)。
 
で、そのとき彼の国ではそのときにローラーブレードが流行り、その後安定した人気を誇っています。今では警察のローラーブレード部隊もあるぐらいです。

 さて、フランスでは国立行政院(ENA)、エコール・ポリテクニックなどいったグランゼコール(大学校)という、大学より格上の学校があります。カルロス・ゴーン氏もこのグランゼコール出身です。

 フランスの政官財界のトップはおよそ3000名ぐらいのグランゼコール卒業生で占められております。これがフランスの特権階級です。この人達が回遊魚のように政官財界のポストをぐるぐる巡っているわけです。この階級の人たちは食いっぱぐれることはまずありません。内輪の社会なんですな。

 その中に大学出が入り込むことは非常に難しい。今のサルコジ内相はパリ大学法学部の弁護士ですが、これは異例です。出世するENA出身が殆どです。
 フランスの企業は大企業が他の先進国と比べて、中堅企業が少ない。しかも大企業は国営が未だに多い。
 あとは中小零細ばかり。この中堅以下の企業は大抵同族会社ですから、サラリーマンがそれほど出世はできない。という産業構造となっております。
 
 高卒以下はまず、社会でのし上がれない。職業、クラスは大抵世襲制。お隣のように雑貨屋の娘やサーカス芸人の息子が首相になることもまずありません。パリ郊外に住んでいる移民の師弟なら尚更です。
 フランスを見れば我が国で騒がれている「下流社会」現象=ブームなんぞ問題にすらならないレベルです。
 こういう現実を見るに付け、ああ、俺は日本に生まれて幸運だったとしみじみ思います。

 このように非常に厳しい階級社会です。ぼくはフランス人の友人にはプチブルのグランゼコール出、兵隊上がり、ヒッピー上がりまで色々な階層の連中がいますが、フランスでこういう異なる階層の交友関係をもっている人間は少ないと思います。

 さて、フランスの雇用関係で着目すべきはかつて左派政権が続いてきたために、他の欧州諸国に比べ企業は正社員を雇うとなかなかクビを切れないし、非常に高い社会保障費の負担を強要されています。

 これが企業の雇用拡大を妨げる大きな原因となっています。このままではフランス企業はEU内で更に競争力を減じるでしょうし、失業率も改善しないでしょう。
 今回の「初回雇用契約(CPE)」はその改善策であるわけです。ところが就職した労働者にしてみればせっかく採用されたのに2年間も解雇におびえなくてはならない。これには耐えられないと、云うわけです。

 フランスの労働者の考え方は勤労者全員が国鉄や電電公社が合った時代の公労協みたいなもの、労働者の大半が千葉動労みたいなもの、といえば想像できるのではないでしょうか。
 ともかく、会社から少しでも有利な条件を引き出したい、というわけです。会社側と労働者側の相互不信たるや大変なものです。何しろ階級闘争ですから。

 ぼくは「初回雇用契約(CPE)」は期間を半年から1年ぐらいであれば、ある程度の抵抗があっても実施したほうが労使ともに利益になると思います。
 すがその期間が2年間では労働者側は納得しないでしょう。もっともフランス政府がはじめから半年から一年という落としどころを考えているという可能性はありますが。

 それとあくまで「初回雇用契約(CPE)」は対処療法であり、非常に硬直した階級構造を変革、特にグランゼコールで独占されているエリートの特権構造を改革するべきです。まあ、フランス革命以来それができないのがフランス人なんですが。

 
(産経新聞) - 3月28日2時41分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060328-00000013-san-int

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コメント(15件)

内 容 ニックネーム/日時
僕は、日本は少子高齢化社会だから、移民を入れようと主張には賛成できません。頭数だけ増やしても意味はなく、金も技術もない人間を大量に入れても重荷になるだけです。それに、移民とは自国では食えない層が、移民するわけですから、貧困層を押し付けらる可能性があります。
SAPIOの漫画で、中国のお偉方が、病人や暴動農民を一億人ほど日本に送り込んでやろうと、相談している後ろで小泉総理が「おい、ちょっと待て」と顔をしかめているのがありましたが、僕は笑えませんでした。
シロ
2006/03/30 11:55
 多くの場合、コミューンをつくって同化しない。そのための教育から治安の悪化などコストは社会が負担するわけで、移民受け入れは結構高くつきます。
フィリピンでは医者や看護婦などが移民しちゃって国内の病院で人材不足で大変だそうです。安易な受け入れは相手国にも迷惑をかけるという視点も忘れてはならないでしょう。
キヨタニ
2006/03/30 17:57
 冗談でなく、中国の余った人口は、日本の労働力不足解決のために移住させるより、中国がちょっと分裂して内乱の一つも起こった方が、中国自身と世界平和のためでしょう。あの国では、歴史上内乱と飢餓で大量死が発生し、人口が調節されて来た。これ以上、人口が増加したら、資源の浪費と環境の破壊で、遅れたノストラダムスになるかも知れません。
 多少、進出した日本企業が損をしても、世界と人類のためと割り切りましょう。(笑)
土門見人
2006/03/30 23:17
みんな本当におかしいぞぉー?国際労務から、この問題を考えよ!

已む無く推進する「悪しきグローバリズム」の
国際拡散に各国家(幕藩だ)の労働法が摺り寄ってしまい、その結果が、フランスに限らす、各幕藩の労働者の労働環境劣悪化につながって
いるのだ。なぜ、ニートが大和藩で激増しているのかの主因を考えよ!厚生省所轄の労働法が経団連に擦り寄ってしまい、その粗雑を是正しない為に、下流の下に、大和新世代の奴隷階層が生まれるているのである。大和新世代を奴隷として多量に雇用することで、海外労務費との格差を埋めよなる、現在の政府放置の労働法を改正しなければならない理由でもある。本当に、役人的な感性で世界の労働問題を捉えてはいけない。「一蓮托生の地球村」なる感性で、労組が国際労組として成長していないのも問題である指摘なら、その通りだ。国家間の不干渉原則なんて、国際労務上からは無意味な概念ぞ!この問題はかくの如く捉えるべし!
しっかりしないと、各位のご子息が未来に泣くことになる。




guest
2006/03/31 06:46
国籍問題を考える・資料集  日時:2001年12月14日18時30分〜 場所:京都YWCA
在日外国籍市民の参政権を考える連続講座 第3回
演題:在日韓国・朝鮮人と国籍 講師:李敬宰さん

講師
 ただ、在日が日本国籍をとるということになると、天皇制の問題をどうするのかという
人がいますが、外国人がたくさん日本国籍を取ったほうが、早く天皇制は潰れると思います。
というのは、この先もどんどん外国系市民が増えます。ある統計では、一〇〇年後には五人の内三人が外国系になるといいます。そうなれば、日本で大和民族がマイノリティーになるのです。だから、私はあと一〇〇年生きて、なんとしても日本人を差別して死にたいです。これが夢です(笑)。そういう社会が来たら、その時に天皇なんていうのは小数民族の酋長さんみたいなものになります。こうした素晴らしい戦術があるのに、それを、今の左派のように、日本国籍を取ったらダメだということをやっていたら、いつまでたっても天皇制は温存されたままではないですか。
シロ
2006/03/31 11:14
上記の発言をした李敬宰は、差別をなくす運動をすすめており、多民族共生人権教育センターなる組織の理事長でした。差別反対、他民族共生を謳いながら、夢は「日本人を少数民族にして、差別すること」とは(笑)。少数民族に転落した日本人を、居留地に押し込めて、アル中になって、くだを巻く姿を、ヨレヨレになった体であざけりたいのでしょうかね?
冗談まじりとはいえ、内輪だけで、ついうっかり、本心が出てしまったということでしょう。
彼は、「戦術(ある目的を達成するための具体的な方法・手段)」という言葉を使っています。なるほど、国の乗っ取りと言えば、軍隊で攻め込むことばかりしか思い浮かびませんが、「その手が、あったか」と思わず手を叩いてしまいました。
シロ
2006/03/31 11:31
guestさんみたいに地球村の発想をする人というのはやはり宮崎駿さんの村のイメージしかないようですな。私に言わせれば「ムラ」というのは「村八分」の陰湿や世界でしかない。負のグローバリズム云々しておられるが、グローバリズムはグローバリズムで正も負もない。世界が多数決で「意に逆らうものは征伐する」という幕藩体制以上に暴虐な政治が横行し、世界から戦争は絶えないでしょうに。世界政府の首長なるものは選挙で決定され、必ずやヒトラーのような独裁者が世界を仕切るようになるでしょう。
人間はみな同じなどどこの世界でも認められない考えです。自分が差別されるのはいやでも自分が人を差別するのは正しいと考えるのが常というもの。
他民族社会のセルビア半島やアメリカ、ロシア、中国をみれば分かるはず。たしかに多様性はあるが多様性という物は常に不安を引き起こし、共通の敵を作り上げ、攻撃するという支配層の台頭を招くだけです。差別が良いとは言わないがあくまで外国人とは「客」と「主人」の関係が一番良いはずです。

ペルゼウス
2006/03/31 11:58
ファシズムというものは伝統をなくしたところから出て来るものです。
世界をワイマール共和国にしようという馬鹿げた企みには断固応じるべきではありません。
ペルゼウス
2006/03/31 12:09
地球村・・・怖い発想ですな。
地球村が出来ても
半島集落は、訳の判らん歴史や文化を持ち出して大和集落を攻撃してくるでしょうし
中華集落はますます増長するでしょう。

その程度の話ですわ。
落武者
2006/03/31 13:40
 所詮外国人同士、隣に住めば摩擦はおこるわけです。それは在日ですら同じ。
 外国人の受け入れは、日本に同化する努力をする人だけでいいでしょう。
 違うスタンダードを主張する者同士の同居は互いに不幸です。
キヨタニ
2006/03/31 14:18
世界の民族が均一化するのは不可能ですし、ちがったままそれぞれの違いを容認するというのも不可能です。
人間は本能的に違うものに恐怖感を感じるいきものですから。
ですが我々はその違いを理解し、知ろうとする努力は必要です。これは達成されることのない努力目標でしょうが。
まあ、学校でも同じクラスの全員と仲良くできないわけですから、世界中と仲良くするのは無理でしょう。
キヨタニ
2006/03/31 14:23
guestさんそういう話はここでしてねwww
http://money4.2ch.net/seiji/
http://that4.2ch.net/diplomacy/
http://tmp6.2ch.net/sisou/
竹島
2006/03/31 16:08
The All:
全く、どうしようもない「幕藩命」だなぁ!

「悪しきグローバリズム」の国際拡散とは、
「多種多様な地球村」化を意味す。マダラ模様の対立の方が「幕藩命」より、少しはマシな程
度のことを意味す。みんな「非対称なる対立」を学ばないとダメだ。幕藩体制が「悪しきグローバリズム」に隷属し始め、幕藩体制が崩壊に向かっている現実を直視するべし!


guest
2006/04/01 07:42
南アフリカに、何年か滞在したビジネスマンが、「日本からだと、あの国の複雑さは、わからない。滞在してみて、なぜ白人政権が、アパルトヘイトという政策を取ったのか理解できた。多民族の共存共栄など、口で言うほど生やしいものではない。文化の違いなどというレベルを遥かに超えた、民族間の決定的な断絶が、あの国には存在する。」とおっしゃっておりました。バイアスされた情報では、何もわかりませんね。
シロ
2006/04/04 14:08
>差別が良いとは言わないがあくまで外国人とは「客」と「主人」の関係が一番良いはずです。

この意見は、賛成です。日本の主は、日本人であり、外国人は家主の許可を得て、滞在を許されている客であり、客は客分を守る義務があると思います。
外国人参政権は、客分を超えたものであり、国家の中に国家、それも反日国家を作ることになると思います。
シロ
2006/04/04 14:33

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